全盛期に戻す。ノアの丸藤正道(40)が、シングル王座戦線への復帰を見据えた。4日に「ネズミ」と呼ばれる右ヒザ関節内の遊離体の摘出手術を受けるため、節分会が欠場前最後の公式行事となった。7日の横浜大会から22日の静岡・島田大会まで戦列を離れ、24日名古屋国際会議場大会での復帰を目指す。
 
 3日に池上本門寺で節分追儺儀式に参加した丸藤は「オペをすることで今まで抱えていた不安がなくなる。正直、今まではストレスがあって前に出ているようで出ていけなかったから」。勇気づけられたのは、偉大な先輩の言葉。ヒザにメスを入れるのは今回で3度目。現役時代、何度もヒザの故障に悩まされた小橋建太(52)に「ヒザだけで何回、手術したんですか?」と質問した。
 
「鉄人」からは「たくさんやったからよく覚えてないけど7、8回じゃないかな」との答えをもらい「そんなに! まだ半分か…。俺はまだまだこれからってことですね」と不安が払拭された。
 
 復帰後については「今は(ドラゴンゲートの望月成晃と)GHCタッグを持っているけど、ヒザが完璧になればシングルも不安なく戦える。どっかの誰かみたいに、俺も2冠を狙うか。赤(GHCナショナル)と黒(GHCヘビー級)の両方」と目標を定めた。サイバーエージェント傘下となった新体制の方舟で再び頂点を目指せるか。天才がしばしの休息を経て、逆襲に出る。