大日本プロレスの登坂栄児社長(48)は11日、東京・後楽園ホール大会前に会見し「車両手配に大変困窮している」として、異例の「トラック募金」を呼び掛けた。

 大日本は昨年、選手が乗る巡業バスとリング運搬用トラックが故障し、廃車になった。さらにこの日、登坂社長は「土曜日(8日)の道場イベント終了後に最後の一台が横浜市内の交差点で立ちいかなくなりました」と、演出・グッズ運搬用のトラックも故障したことを告白。廃車か否かは現在、専門業者の判断を待っている段階だという。何はともあれ、これで所有する3台の大型車両が全て動かなくなった。

 現在、トラックは某大手レンタカー会社から1日約2万円で、バスは運転手込みで1回約25万円でレンタルしているもよう。3月に西日本、4月には北海道の巡業を控えており、登坂社長は「巡業は3月中旬以降となりますので、それまでには何とかバスとトラックを(買いたい)。オーナーを持たない弊社のオーナーは、全てのお客さまです。オーナーの皆さまに募金をお願いする所存でございます」と訴えた。

 バスを購入するとなると1台750万円程度で、トラックは450万円程度かかる見込み。各会場での専用の募金箱を持っての呼びかけに加え、募金専用口座を設けたというが、この世知辛い世の中で果たしてどれほどの効果があるか…。

 まさかの形で存亡の危機に瀕した大日本は、桜の季節を迎えることができるだろうか。