新日本プロレスのIWGPジュニアヘビー級王者・高橋ヒロム(30)が「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア(BOSJ)」のスライド開催を提案だ。新型コロナウイルス感染拡大の影響によるジュニアの祭典中止の決定に対し、あくまで「延期」を主張。コロナ禍の終息が条件ながらも、今秋に予定される「G1クライマックス」との同時開催案を掲げた。

 コロナ禍により3月以降の全大会を中止にしている新日本は、ジュニアの看板シリーズの中止も決定。本来なら12日からリーグ戦に臨んでいたはずのヒロムは本紙の取材に「俺は中止ではなく、延期だと思っているので。興行が再開された時は、やらなきゃいけない大会だと思ってる」と訴えた。

 通常興行再開のメドは立っていないが、自粛期間を前向きにとらえ、より面白い展望を考えるように努めているという。そこで「妄想している」のが、ジュニアとヘビーの祭典同時開催という破天荒なアイデアだ。「例えば今年はG1(の優勝決定戦)が10月じゃないですか。ビッグイベントを仕掛けるタイミングなんじゃないかと。BOSJとG1を同時開催して、1大会で交互に(公式戦を)5戦ずつやるとか。『ベスト・オブ・ザ・G1クライマックス』ですよ」とその内容を明かす。

 さらに「最終日に、お互いの決勝戦をやるわけです。決勝のカードが決まった時点から投票受け付けして、ジュニアとヘビー、どちらがメインイベントを張るか…ここでファン投票ですよ! どうですか!?」と続けた。

 今年1月には獣神サンダー・ライガーの引退試合の相手を務め「あなたがつくってきたジュニアを、俺が必ず頂点に持っていきます」と約束した。ファンの支持を競い合う形式は、その約束を果たす絶好のチャンスとなる。また3月に予定されていたIWGPヘビー級&インターコンチネンタル2冠王者・内藤哲也(37)との師弟対決を来年1月の東京ドーム大会で実現させるという目標も、2人が互いに優勝すれば一気に現実味を増す。

 その一方でコロナの影響により、今後は外国人選手招聘のハードルが上がる可能性もある。そこで「これも妄想ですけど、だったら日本プロレス界全体のBOSJを開催できるんじゃないのかなと。それこそ他団体の選手でもし名乗りを上げる人がいるのであれば、(参戦は)ありなんじゃないかなとは思います」と団体の垣根を越えたリーグ戦にする案も訴えた。

「こういう妄想をしながら自宅で練習し、ゲームをし、ユーチューブを試行錯誤しながら撮り、ご飯をつくる毎日です」。雌伏の時を過ごすタイムボムは、爆発の日を今か今かと待ち続けている。