ノアのGHCナショナル王者・杉浦貴(49)が、ベルトの価値向上を目指して挑戦者の“スカウティング”を開始する。昨年11月の王座戴冠から谷口周平、マサ北宮、清宮海斗と団体内の後輩たちを次々と撃破。4大GHC戦のみの興行となる29日の東京・後楽園ホール大会ではジュニアヘビー級の田中稔(47)をV4戦で迎え撃つ。ここまでの防衛ロードを「ペースだったり地方開催だったり、当初描いていた通り、GHCヘビーとは違う方向にいけてると思う」と満足げに振り返る。さらに「あとは外の選手とのタイトル戦だな。田中選手もそうだけど、そこはどんどんやっていきたい」と続け、今後も外敵勢との防衛戦に意欲を見せた。

 そのためにも、挑戦者探しに本腰を入れる。「いろいろ他団体に出る機会が増えてるから、そこで唾をつけ…っていうのは今の時代はだめだから、面白そうな選手に目をつけたい」。19日にはリアルジャパンプロレスの後楽園大会に出場する他、4月6日に開幕する全日本プロレス春の祭典「チャンピオン・カーニバル(CC)」に初参戦する。この状況を利用し、ナショナル王座戦にフィードバックしようというわけだ。「ところでCCにスコーピオって出る? 大森さんは?」と予習にも余念がない様子。ベテラン王者は、本格的な春の到来を前にますます勢いを増しそうだ。