私もいっちゃうぞバカヤロー! 今年度の女子プロレス大賞を初受賞したスターダムのワールド王者・岩谷麻優(26)が、“王者の魂”を伝授された。花月(27)との初防衛戦(24日、後楽園ホール)に向け「プレッシャーはあるけど、いろいろ挑戦したい。リミッターを外して、たとえ失敗してもやりたいことをやろうかなって」と新たな境地を目指している。

 大いに刺激を受けたのが、19日に行った新日プロの小島聡(49)を臨時コーチに招いての合同練習だ。ショルダータックルを受けた岩谷は「トラックにはねられたぐらいの感覚」と目を白黒させた。小島はこれまでIWGP王座と全日本プロレスの3冠ヘビー級王座をそれぞれ2度戴冠し、2005年度のプロレス大賞MVPも受賞したことがある。

 大一番を控える岩谷に対して「王者のプレッシャーをうまく乗り越えてもらいたい」とエールを送るとともに「エースとして課せられてる使命は大きいと思うけど、ケガだけはしないように」と今後の心構えを説いた。

 今年の岩谷は、左ヒザの治療に専念するため4月中旬から約2か月の欠場(5月に1試合限定復帰)を強いられた。前回の王者時代だった17年9月には防衛戦で左ヒジを脱臼し、王座から陥落した苦い思い出もある。受けた岩谷は「ケガで一年が終わるのは最悪。ケガをせず、今年は自分がマイクで締めたい」と気合を入れ直した。

 一年前も左膝内側側副靱帯断裂で欠場し、他の選手がクリスマスソングを合唱する様子を撮影するという悔しい思いをした。だが今年は違う。ファンへ勝利のプレゼントを届け、最高の形で年内最終戦のフィナーレを迎える。