女子プロレス「スターダム」の“お騒がせ女”ジュリア(26)が、第2の母国・イタリアに勝利を届けることを誓った。

 新型コロナウイルスの感染拡大防止のためプロレス界でいち早く興行を中止にしていたスターダムでは、24日の後楽園ホール大会から通常通り観客を入れての興行を再開する。

 同大会で行われる春の祭典「シンデレラ・トーナメント」に初参戦するジュリアは、1回戦でジャングル叫女(28)と対戦。「シンデレラのストーリーって、恵まれない女の子がひと晩でスターダムを駆け上がっていく。それって、自分のためのトーナメントなんじゃないかって思ってる」と意気込みを語った。

 出場16選手中、誰よりも気合がみなぎっている。イタリア人の父と日本人の母の間に生まれ、幼少期は祖父母が住むイタリアに長期滞在した経験がある。新型コロナ感染による死者が中国を上回っている同国には、ローマ在住の70代の祖母をはじめ、多くの親戚がいる。「日本にいるいとこも向こうに行けないし、私に何かできることがないかと考えたら、試合をすることしかない。頑張っている姿をイタリアにいるみんなに伝え、コロナに負けないように元気な姿を見せたい」

 優勝者は例年、ワールド王座かワンダー王座への挑戦権を得る。「挑戦したいベルトがある。そこは勝ってから言うんで。アリベデルチ!」。初のシングル王座取りを目標に試練のワンデートーナメントに臨む。