【韓国・全州発】H組の横浜Mは敵地で全北(韓国)を2―1で破り、J1王者の力を見せつけるとともに“泥試合”の汚名を返上した。

 躍動したのは東京五輪代表候補でもあるMF遠藤渓太(22)だ。前半32分に昨季JリーグMVPのFW仲川輝人(27)の右サイド突破から出た浮き球のパスを、中央で詰めて先制。5分後には絶妙な左クロスが相手のオウンゴールを誘発した。その後も攻撃の手を緩めずにチャンスを何度も演出。2度のアジア制覇経験がある全北を焦らせ、ラフプレーなどで2人の退場者が出たことで試合を有利に運んだ。

 8日の富士ゼロックススーパーカップでは昨季同様の攻撃的なサッカーを展開しながら「9人連続PK失敗」という不名誉な試合で神戸にタイトルを許した。9人目のPK失敗者となった遠藤にとっても苦い思い出となったが、その悔しさをアジアの舞台で晴らした形だ。

 アンジェ・ポステコグルー監督(54)は「90分を通してコントロールし、素晴らしい試合ができた。アウェーで強敵にも勝てたし、内容も良かった」と満足した様子。過去3度の出場はすべて1次リーグ敗退だったが、今回は違う雰囲気が漂っている。