オーストラリアで7日に開幕するゴルフの「ISPSハンダ・ビック・オープン」(ビーチGC)は男女のトーナメントが同時開催。欧州ツアー、オーストラリアツアーの共催となる男子に日本から石川遼(27=CASIO)、池田勇太(33)らが参戦する一方、米女子ツアー、オーストラリア女子ツアーが共催の女子にはルーキーの山口すず夏(18=環境ステーション)が出場する。

 昨年末の予選会で36位に食い込み、米女子ツアーの出場権を得た山口は今大会がプロデビュー戦。宮里藍、畑岡奈紗に続く、日本人3人目の女子高生プロとなった山口は1月にプロ転向会見やヨネックスとの契約発表会見を行い、注目度の高さをうかがわせた。

 ヨネックス社の最新モデルを使用する山口のバッグの中で異彩を放つのがユーティリティー(UT)だ。一般的なウッド型のUTは「好きではないので」とアイアン型の「ゼロアイアン」(4番)を愛用する。同社の関係者によれば、ウッド型のUTを使用し、過去に手痛いミスをした経験があるのだという。

 ゼロアイアンはすでにカタログには掲載されていない旧モデルで、過去に同社と契約していた石川のために開発されたクラブ。2010年の「全英オープン」の前後で使用し、1Iよりさらに上の番手の“0番アイアン”として話題になった。

 当時の石川も高校を卒業したばかりの18歳。UTを通じて縁がある2人はともに20年東京五輪出場を目標の一つに掲げている。山口はルーキーイヤーでの大きな飛躍、石川は日本ツアー復帰2年目での完全復活へ、今週、その第一歩を踏み出したいところだ。