女子ゴルフのメジャー3試合を含む海外遠征から帰国した渋野日向子(21=サントリー)が、4か月ぶりの国内ツアー復帰戦「樋口久子三菱電機レディス」(30日~、埼玉・武蔵丘GC)で課題を克服できるか。

 渋野は2週間の自主隔離を終えたばかり。ただし東京五輪の強化指定選手は、隔離期間も届け出た場所で練習を認められている。「だいたい、練習場かコースで練習させていただいていました。回れてもハーフとか。1ホールだけを借りてずっと練習したりとかでした」。同じホールを繰り返し回るのは人との接触を避けた結果だろう。

 その中でテーマとしたは「80ヤードから100ヤード」の距離。米国での経験から必要と判断したが、前日(29日)会見では「米国で勝つために身につけたいことは?」という問いかけに「欲を言えば全部です」と答えた。

 米国のコースは距離が長く、日本ツアーでは飛ばし屋の渋野も「飛ぶほうではない」のが現実。必然的に使用機会が増える「ロングアイアン、FW、UTの精度が今まで以上に大事になるなと感じました」。さらにロングパットの距離感も課題の一つに挙げた。

 これらの問題は一朝一夕ではクリアできない一方、早い段階での改善に自信を持つのがショートパットだ。「2メートル以内をかなり外して何打も損してしまいました。すぐ変えられるじゃないけど、読みとスピードが合ってくれば、入る確率は上がるんじゃないかと思っています」

 そんな中、迎える今大会のコースは傾斜が強い難グリーンが特徴。国内復帰初戦から課題克服に向けた試金石となる一戦になりそうだ。