【フロリダ州オーランド16日(日本時間17日)発】ゴルフ米男子ツアー「アーノルド・パーマー招待」(ベイヒル・クラブ=パー72)2日目、22位から出た松山英樹(26=LEXUS)は4バーディー、4ボギーの72で回り、通算2アンダーで31位に後退した。不運もあってスコアは伸ばせなかったが、バンカーからのスーパーショットなど見せ場は十分。決勝ラウンドでの巻き返しに期待を抱かせた。首位はヘンリク・ステンソン(41=スウェーデン)とブライソン・デシャンボー(24=米国)が通算11アンダーで並んだ。

 この日はスタートホールの1番パー4からギャラリーを沸かせた。バンカーからの3打目、緩やかな弧を描いたボールはグリーンに弾むことなく直接カップイン。なかなかお目にかかれないショットに、松山自身もおどけたポーズを見せて歓声に応えた。

 だが、その後はもどかしい内容。3番のボギーを5番で取り戻したが、8、9番で連続ボギー。特に9番は2打目に入れたバンカーが目玉になる不運で脱出に手間取り、スコアを落とした。

 後半最初の10番でバーディーを奪ったものの、続く11番はティーショットをミス。池の縁ギリギリに残ったボールを打つため、左足だけ裸足になって池に入った。何とかリカバリーしたものの、このホールはボギーとなった。

 それでも我慢のゴルフを続け、迎えた17番パー3で再びギャラリーの喝采を浴びた。ティーショットをピン奥5メートルにつけると、絶妙なラインを沈めてバーディー。今季、パー3での平均ストローク「2・92」は全選手中トップで、アイアンショットの名手の面目躍如となった。

 なかなか波に乗り切れず、初日にすべてバーディーを奪ったパー5の4ホールはいずれもパー。伸ばしどころでスコアを作れなかったことを思えば、むしろパープレーで終えられたのは上出来だった。

 ウッズと同組で大ギャラリーを引き連れて回った2日間は、決して平常心でプレーできたわけではなかった。しかも左手親指付近の痛みで6週間ぶりの復帰戦。「もっと練習しないと」という松山だが、決勝ラウンドに向けてプラス材料は多い。一気に情勢を変えられる「ムービング・サタデー」、そして勝負の最終日に流れを引き寄せたいところだ。

 松山の話=ティーショットもアイアンショットもあまり良くなかった。その中でチップインが2回。寄せは少しずつ良くなっている。久々の試合で予選落ちしなかった。4日間できるので課題もしっかり見つけたい。