2020年東京五輪の柔道日本代表1次選考会である講道館杯初日(2日、千葉ポートアリーナ)、男女計7階級が行われ、男子73キロ級は、66キロ級で五輪2大会連続銅メダルの海老沼匡(29=パーク24)が決勝で原田健士(21=日体大)に敗れ、2年連続の準優勝に終わった。

「力不足しかない。何を言っても言い訳になる」と肩を落とした海老沼は「一回戦からずっと辛抱(の柔道)をしていた」という。それでも準決勝ではこの日初めての一本勝ちを奪い、波に乗ったかと思いきや決勝で落とし穴が待っていた。

 不用意に投げにいったところを裏投げで返されて技ありを取られると、その直後に隅返しでまたも技ありを奪われ、万事休す。

「返し技を狙っているのは分かっていた」と唇をかんだが、後の祭りだ。これでグランドスラム大阪(22日開幕)にも選出されるかは不透明。代表争いも崖っ縁となったが「大野(将平)選手が優勝なら決まってしまうので、そこを全力で阻止しにいきたい」と前を向いた。