東京五輪の柔道日本代表1次選考会である講道館杯最終日(3日、千葉ポートアリーナ)、男女計7階級が行われた。

 この日、最大の注目を集めたのは男子100キロ超級。95キロ超級で五輪2大会連続金メダリストの故・斉藤仁さんの次男・斉藤立さん(17=国士舘高)と、バルセロナ五輪95キロ超級銀メダリストの暴走王・小川直也氏(51)の長男・小川雄勢(23=パーク24)のジュニア対決だ。

 順当に勝ち進めば準決勝で当たるはずだったが、2人ともに4回戦で敗退してしまう。敗者復活戦となった初対決は、互いに攻め手を欠き、じりじりとした展開。結局、延長に入ってから斉藤が指導三つ目を奪い、小川から反則勝ちを収めた。
 
 その後の3位決定戦では敗れ、5位に終わった斉藤は「いいところが何もなかった」とガックリ。小川戦についても「思い切ってやるだけだと思っていたが、勝ち切れなかった」と反省しきりだった。

 小川直也氏を破り、ソウル五輪代表切符を手にした斉藤仁さんに続く父子2代での勝利となったが「そこは気にしていなかった」という斉藤。この日の結果で五輪については「ほぼなくなった」とし、2024年パリ五輪に照準を絞る意思を示した。

 一方、小川も「五輪はほとんどないと思う」とポツリ。試合後に父・直也氏からは「高校生を投げれなかったお前が悪い」と言われたと明かし、うつむいた。