ラグビー日本代表のジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC=50)が29日、都内で記者会見を行い、2023年W杯フランス大会に向けた展望を語った。

 昨年のW杯日本大会で日本を初の8強入りに導いたジョセフHCは、今月1日から新たな4年契約をスタートさせた。続投の経緯について「HCとして残ることに決めたのは、日本が大好きで愛しているということ。日本の人たちの考え方がすごく好きだから。2023年に向けての強化、発展を自分はやるべきと感じたという理由もある」と説明した。

 23年に向けて強化を進めるにあたって、8強入りの原動力となった「ONE TEAM」化をさらに進化させていく。「『ONE TEAM』になるためにいろんな要素がある。互いのためにプレーしたり、プレッシャーの中でもリーダー陣が自信を持って判断できることなどが我々が成功した要因だが、この4年間でこれをより良くしていきたい」と力を込めた。

 またFB松島幸太朗(26=サントリー)のフランス1部クレルモン移籍にも触れて「ほかの選手も去年の成功を足がかりにそういう機会が出てくるのではないか。適切な選手が適切なタイミングで海外へ挑戦するのは、さらに成長するためにいいことだと思う」。海外移籍選手が増えることで個人のレベルアップが期待でき、結果としてチームの強化につながるわけだ。

 6月にウェールズ、7月にはイングランド(2試合)とのW杯日本大会後初となるテストマッチが控える。指揮官は「代表チームのHCとしてティア1(強豪10チームの総称)とのテストマッチを3試合やりたかった」と意気込んだ。