大相撲秋場所12日目(24日、東京両国国技館)、大関朝乃山(26=高砂)は関脇大栄翔(26=追手風)を下して3敗を守った。

 立ち合いから相手を力強く押し出そうとした朝乃山だが、攻め返されて一時は後退。それでも最後は大栄翔を土俵際で押し倒した。取組後は「押し込むことができたので、押し返されても残すことができた」と、落ち着いて振り返った。

 初日から3連敗と不本意なスタートとなりながらも、吹っ切れたかのように白星を並べ「しっかり体は動いてくれている」と、自信を取り戻した様子。先場所に続く9連勝については「最初に3連敗しているので意味ないです」と話しながらも、手ごたえ十分の内容が続いている。

 優勝争いトップは2敗の大関貴景勝(24=千賀ノ浦)ら3人。1差で追う立場の朝乃山は終盤の3日間に向けて「(先を考えすぎると)空回りしてしまうので落ち着いていこうと思います」と話し、大逆転Vへ静かに闘志を燃やした。

 一方、関脇正代(28=時津風)は、幕内宝富士(33=伊勢ヶ浜)を寄り切りで破って2敗をキープした。