初代から受け継ぐ「ハリアーらしさ」とは何か ハリアーブランドを築き上げた2つの要素

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「シンプルながらもエレガントさと逞しさが融合した流麗なクーペフォルム」とする新型ハリアー(筆者撮影)

4代目となった新型「ハリアー」の販売が好調だ。トヨタ広報部によると、「発売からおよそ1カ月にあたる7月16日時点で、約45000台のご注文を幅広い年齢層のお客様からいただいている」とのこと。目標としていた月販台数が3100台なので、この期間は14倍以上の実数を記録したことになる。

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トヨタは基本的に、在庫を減らし生産効率を上げるため販売店(ディーラー)で受注してから生産するスタイルをとる。よって人気車種で、さらにハイブリッドモデルとなると、生産が集中することから納期が長くなる傾向にある。

また本来であれば、ハリアーの商品紹介サイト上で納期目安が確認できるのだが、受注が集中していることから、現在は「販売店にお問い合わせ」との案内にとどまる。

504万円の最上級グレードが売れている

執筆時点(9月25日)の売れ行きはどうか取材してみると、いわゆる新車効果が継続していて、ハイブリッドモデルでは最上位グレードである「 Z“Leather Package”E-Four」(車両税込価格504万円)の販売比率が高いという。具体的には、6月17日の発売からから8月末日までの登録台数ベースで調べると、ガソリンモデル6に対してハイブリッドモデル4の割合だ。

筆者が試乗した「ハイブリッド Z“Leather Package”」だ(筆者撮影)

ガソリンモデルのグレード別販売状況では、1位「G」で22%、2位「 Z“Leather Package”」で20%、3位「Z」で19%。ハイブリッドモデルでは、1位「 Z“Leather Package”」で38%、2位「Z」で26%、3位「G」で22%という結果に(グレードにはFFモデルと4WDモデルを含む)。

ガソリンモデルは装備内容からすれば手の届きやすい価格帯であることから、中間グレードの「G(341万円~)」が人気。ハイブリッドモデルは前述のように上位グレード「Z(452万円~)」の引き合いが強い。

「トヨタの車種ラインアップ中で、ハリアーは歴代、若いユーザー様からも支持されてきました。4代目もその傾向にあります」(トヨタ広報部)

20代を含む若いユーザーからは最廉価である299万円の「S」グレード(2.0リッターガソリンエンジンを搭載したFFモデル)も好評だという。ちなみに従来型(3代目)ハリアーの最廉価は「GRAND」グレード(272万円)。単純に新型のSグレードと比較すれば27万円(約9.9%)値上がりしたことになる。

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