李柱烈(イ・ジュヨル)韓国銀行総裁(韓銀提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
李柱烈(イ・ジュヨル)韓国銀行総裁(韓銀提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
【ソウル聯合ニュース】韓国銀行(中央銀行)は15日、定例の金融通貨委員会を開き、政策金利を年0.5%で据え置いた。韓国銀行は昨年3月、新型コロナウイルスの感染拡大により景気減速が予想されるとして政策金利を年1.25%から過去最低の0.75%に引き下げた。同5月にはさらに0.25%利下げし、その後は据え置きが続いている。  今回の政策金利据え置きは、比較的安定している金融市場と不動産・株式など資産市場の過熱を考慮すると、さらなる利下げの必要性は大きくないと判断したためとみられる。新型コロナウイルスの感染再拡大と政府の防疫対策「社会的距離の確保」実施の影響で景気の先行きは不透明で、インフレ圧力などに先回りして対応しようと利上げに動けば消費や投資を萎縮させかねない。 韓銀の李柱烈(イ・ジュヨル)総裁は先月24日、「まだ実体経済活動が潜在(成長率)水準に達しておらず、韓国経済が新型コロナの衝撃から脱して正常な軌道に戻ったとみるのは難しい」とし、緩和的な金融政策を早急に準備する状況ではないとの判断を示した。 学界やシンクタンク、市場の専門家も、多くが据え置きを予想していた。 延世大経済学部のソン・テユン教授(金融)は「交易条件の改善で輸出は回復しているが対面消費が改善されておらず、このところコロナ感染者が急速に増加して不安な状況になっている」とし、14日に発表された雇用指標でも民間部門での雇用萎縮が目立っているため利上げは難しいだろうと予測した。 大信証券のコン・ドンラク研究委員は「コロナの感染再拡大が繰り返され、防疫レベルの引き上げまで検討されているため景気の不確実性が大きい」とし、「このため中央銀行としては既存の緩和的基調を維持するしかない。金融政策に変化を与えるのは時期尚早だ」と述べた。
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