理想と現実、みんなのホンネは……?

「結婚年齢」理想より早い?遅い? データから見えるホンネ

「理想の結婚年齢」を思い描いたことがある人は少なくないはず。
できるだけ早く結婚したい、30歳までにはしておきたい、もっと独身生活を楽しみたいから遅くてもいい……などなど。
厚生労働省の人口動態調査によると、2015年の女性の平均初婚年齢は29.4歳。
2010年に比べると、5年間で0.6歳上がっています。
ちなみに1995年は26.3歳、1950年は23.0歳であり、明らかに晩婚化傾向にあるようです。
そこで20代、30代の女性に、「何歳ぐらいで結婚したいと思う?」と聞いたところ、多かったのは以下の年齢でした。

「21〜25歳ぐらい」=34%
「26〜30歳ぐらい」=50%
「31〜35歳ぐらい」=7%

なぜその年齢で結婚したいと思うのか、その理由を詳しく聞いてみました!
なお、既婚者には、結婚前に思い描いていた理想の年齢とその理由を伺っています。

理想の結婚年齢



理想の結婚年齢

<21〜25歳ぐらいで結婚したい>


「子どもを30歳までに2人欲しかったため」(28歳)

「実母の結婚が早く、自分の母が若いと言われるのが幼い頃嬉しくて、自分も若くて可愛いママになりたかったから」(22歳)

「若いうちに結婚式がしたかったから」(25歳)

<26〜30歳ぐらいで結婚したい>


「20代前半はしっかり友達と遊ぶなど、自分の時間を十分に使ってから後半くらいに家庭に入りたいと思うから」(29歳)

「大学卒業後、就職して、1人目の子どもを30前に生もうと思うとこのくらい」(26歳)

「仕事をする前は25歳までにしたかったが、実際に就職すると、結婚を考える余裕がなく30前にできたらいいかな?という考え方に変わった」(30歳)

「仕事もある程度自信を持ってできるようになって、それなりに遊んでからが良かったから」(29歳)

<31〜35歳で結婚したい>


「相手に縛られず、自分へのご褒美や投資にある程度満足した頃だと思うから」(32歳)

「子どもも生みたいし、それなりに仕事もしたいから」(35歳)

「若いときに存分に遊んで、満足してから結婚して落ち着きたい」(26歳)

一方で、既婚者の方に「実際に結婚した年齢」を聞くと、次のような結果に。

「21〜25歳で結婚した」=23%
「26〜30歳で結婚した」=53%
「31〜35歳で結婚した」=13%
「36〜40歳で結婚した」=10%
「41歳以上で結婚した」=1%

これらのアンケート結果を見ると、理想の結婚年齢は「30歳までに」と考える人が84%を占めましたが、実際の結婚年齢を見ると、26〜30歳の比率が上がり、31歳以上も24%に上るなど、理想の年齢よりやや後ろ倒しされていると見受けられます。

結婚年齢、実際の満足度は?



結婚年齢、実際の満足度は?

次に「実際に結婚した年齢に満足している?」と聞いたところ、「満足している」と答えた人が66%、「満足していない」が18%、「どちらともいえない」が16%という結果になりました。それぞれ、そう思う理由をご紹介しましょう。

<結婚年齢に満足している>


「理想より遅かったが、その分自分にぴったりの相手と巡り合うことができた」(26〜30歳で結婚)

「早く結婚した友達がずっとうらやましかったけれど、今思えばその分、独身生活を満喫できてたくさん遊べた!周りの友達が全員結婚して、最後だったから、結婚式も大トリでみんなすごく楽しんでくれた」(31〜35歳で結婚)

「今までそれなりに恋愛をしてきたので、もういいかなと(笑)。今以上気の合う素敵な人に出会えないと思ったので、決めました!」(21〜25歳で結婚)

「20代前半には思ったよりもやりたいことが多く、やりたいことをやり尽くし、行きたいところにも自由にたくさん行けたので、20代後半で結婚できて良かったです」(26〜30歳で結婚)

「実際29歳で結婚したのですが、理想の25歳までに結婚していたらやりたいこともあったし、まだまだ子どもだっただろうし、うまくいってなかっただろうなーと想像できる」(26〜30歳で結婚)

「お金もそこそこ貯めてから結婚したので、余裕を持って準備できた」(26〜30歳で結婚)

<結婚年齢に満足していない>


「理想通りではあったが出産時期などを考えるともう少し早い方が良かったかなとおもった」(21〜25歳で結婚)

「30歳前半には結婚したかったです。独身のとき、結婚している人や、親、世間の目が厳しかったです」(36〜40歳で結婚)

「結婚したらすぐ子どもができると思ったらそう簡単にはいかず…3年目にやっと授かったが、子どもを生むことを考えるともう少し早く結婚したら良かったと思う。あと産んでからの回復力や、子育てに必要な体力を考えても若いときに結婚したら違っただろうなと思う」(26〜30歳で結婚)

「理想よりは遅かったので、将来のことを考えるとのんびり夫婦ふたりの時間を楽しんではいられないのかなと思っているため」(26〜30歳で結婚)

<どちらともいえない>


「理想の年齢ではあったが、あと2年くらい早くても良かったかなと思っているから。相手のこともあるので仕方ないですが」(26〜30歳で結婚)

「理想より遅かったが、たくさん友達との時間を過ごせたことについては良かったと思うから」(31〜35歳で結婚)

「理想より遅かったが、たくさんやりたいことをやれて良かったと思う。その反面、友人が子育てしている人が多く、親に早く孫を見せてあげたかったなとも思う」(31〜35歳で結婚)

「独身生活はかなり満喫したのでいまさら遊びたい欲はないけれど、子どもを持てるのか心配だから」(36〜40歳で結婚)

理想と現実の差が生じるワケ



理想と現実の差が生じるワケ

アンケートで見えた「理想年齢」と「現実年齢」の差について、リクルートブライダル総研の金井良子さんに伺いました。

「以前に比べて『結婚しても仕事を続ける』という女性が増えた結果、子どもを生んでも戻ってこられるくらいのキャリアを結婚前に築いておきたいと考える人が増えているようです。また、若くして結婚しママになる人、40歳を過ぎても素敵な結婚をする人などさまざまなケースを目にして、『結婚には多様な選択肢があるんだ』と気付き、結果的に理想よりも結婚年齢が遅くなるケースもあるのでは。さらには、親による結婚へのプレッシャーが減っていることも、結婚年齢の後ろ倒しにつながっているもよう。生涯未婚率の高さを報じるニュースを見るなどして、『年齢に関係なく、本人がいいと思うタイミングで結婚して幸せになってくれればいい』と考え、見守る親が増えています」

いくつで結婚するのがベスト?



さらにアンケート結果を読み解くと、理想の年齢に結婚していても満足していない人もいれば、理想とは外れていても満足している人もいます。
またフリーコメントからは、満足度合いには子どもや仕事、プライベートの充実度などが大きく関わっているとも読み取れます。

年齢的に満足であり、かつ後悔のない結婚をするには、結婚年齢をどのように捉え、どんな点に注意すればいいのでしょう?

「結婚に適した年齢は、人それぞれ異なります。周りの友人がどんどん結婚するから…などと周りに流されるのではなく、自分自身でいつ結婚するのがベストなのか、じっくり考えることが重要です。妊娠・出産を考えると、女性はどうしても年齢の制限から逃れられないもの。子どもは生みたいのか、何歳までに生みたいのか、何人欲しいのか、それよりもキャリアを優先させたいのかなどを、今のうちから考えておきましょう。また、出産を考えるならば、産休・育休で長く仕事を休むことになりますが、キャリアのどの段階であればまとまった休みが取れそうか考えておくことも大切。『まだ相手もいないのに…』などと思わず、今のうちから自分の人生計画をイメージしておくことが、年齢的に満足のいく結婚につながります」

なお、リクルートブライダル総研調べによると、結婚までの平均交際期間は約3年半だとか。
満足のいく結婚は、年齢よりも夫となる相手との相性こそが重要!「この人とならば共に人生を歩める」と確信を持つには、ある程度の交際期間が必要であることも加味して、人生設計を立てることが大切ですね♪(山崎はるな)

【取材協力】
金井良子さん
リクルートブライダル総研・研究員。リクルートにて「じゃらんnet」「ゼクシィnet」など数々のネットサービス立ち上げと運営に携わった後、2004年10月より「ゼクシィnet」編集長、2010年4月より現職。
「GOOD WEDDING AWARD」運営責任者や「ブライダル専門家」としてテレビ番組でのアドバイザーも務める。
リクルートブライダル総研 https://souken.zexy.net/

【データ出典】
ゼクシィユーザーアンケート
調査期間:2019/6/18〜2019/6/27
有効回答数:160人(女性)