阿部詩、「オトナになった」柔道漬けから“オンオフ切り替え”学びパリ五輪で連覇狙う

 パリ五輪開幕まで1カ月となった26日、柔道女子のパリ五輪代表が東京都北区の味の素ナショナルトレーニングセンターで合宿を公開した。52キロ級で2連覇を狙う阿部詩(23)=パーク24=は「とうとう1カ月か、という感覚。早いなーって感じてます」と素直な心境を語った。開幕直前の来月14日に誕生日を迎えるエースが、東京五輪後から「オトナになった」という自身の変化も明かした。

 残り1カ月。詩は焦ることも、気持ちがはやることもなく、「『早すぎる』って思うのはいいことでも悪いことでもなくて。月日がたつのは早いなって感じる」と落ち着いた様子で語る。

 3年間で変化した。東京五輪では、常に柔道のことを考えた「柔道漬け」生活を経て金メダルを獲得した。五輪後には両肩を手術し、畳を離れる時期を経験。時には好きなことを楽しむ時間も大切だと感じた。「東京五輪の前はまだ若かったのかそういう時間が必要ないと思ってて。今はちょっと大人になった」と笑う。

 現在はオンオフを切り替え、オフはオフで楽しむ。オフの楽しみとして、「自分の好きな服を買ってる時や、あとは自然に触れてボーってしてる時」を挙げた。今月上旬に参加したクロアチアでの国際合宿でも美しい街並みを楽しんでリフレッシュした。

 合宿ではスイッチをオンにし、鋭い投げを連発。「状態は順調に上がってきている。技術、心、体の3つがそろってきてる」。東京からさらに成長した姿で、パリの舞台に臨む。

 ○…78キロ超級の素根輝(パーク24)は詩とともに2連覇を狙う。「何連覇というのはあんまり意識していなくて、1つの大会として必ず金メダルを取るという気持ち」と語った。今年4月に古傷の左膝を痛めたが、順調に回復。この合宿でも充実した稽古を披露し「柔道の調子も体の調子も悪くない。試合に向けて1日1日取り組んでいきたい」と話した。

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