【記者コラム】
ホークス福岡移転以降、35年以上ファンを続けてきた。平和台球場時代、Aクラスに届かず、負けることも多かったが、試合後半の粘りなど、ファンが興奮する場面も少なくなかった。
当時の関心は「ホークスが勝つこと」のみ。対戦チームの選手には、あまり興味が湧かなかった。
そんな視点が少し変わったのは5年ほど前。あるユーチューブのチャンネルを見るようになってからだ。そのチャンネルが応援するのは、オリックス。私が見るのはソフトバンクが勝った時の試合の振り返りだ。「おい、ギータ。ホームランはないやろ」といった絶叫を爆笑しながら見ていた(心の中で、少しは済まないと思いつつ)。
しかし、その絶叫を聞いていると、興味のなかったオリックスの選手の顔と名前も覚え、吉田正尚や山本由伸、宗佑磨といった選手のプレーにも目が行くようになった。柳田悠岐に「内角の最高の所に投げて」本塁打を打たれた左腕の敗戦投手に、ホークス戦以外の試合では白星が付くことを願うようになるのだから、不思議なものである。
2020年まで2年連続最下位だったオリックスは、翌年からリーグ3連覇、日本一にも輝いた。驚きとともに、喜びも感じた。
4月に運動部に配属された。対戦チームの選手の特長や監督の作戦は何か。対戦相手はソフトバンクをどう思っているのか。そんな情報が増えれば、プレーの理解度や面白さも増す。そんなことを考えながら任務に当たっている。(池野允雅)