世界各地からバラの愛好家たちが集まった「世界バラ会議福山大会」が5月24日に閉幕しました。日本では2回目の開催地として選ばれた福山市が、国際的なバラの都市として世界に認められた7日間を振り返ります。
世界バラ会議は1971年から3年に一度開催される国際会議、福山大会は20回の節目となります。大会初日の歓迎レセプション。世界各国から来日した愛好家を子ども達が迎えました。
福山市 枝広直幹市長
「この世界バラ会議福山大会がバラの未来にとって、確かな1ページを刻む大会にってほしい」
参加者は福山伝統の盆踊り「二上りおどり」を体験しました。
世界バラ会議福山大会実行委員会 志村雪子会長
「この素晴らしい街で交流を深め、未来に向けた友情を築きあげることを楽しみにしています」
世界28カ国からバラの愛好家たち600人以上が訪れ交流が始まります。
世界各国14人の“バラの専門家”が登壇
講義のトップはバラ研究の第一人者、上田善弘さん。福山市のバラ会議推進プロジェクトマネージャーとして大会準備から関わってきました。バラの品種を育成したり改良したりする育種家や、日本のバラの歴史を紹介しました。
福山市世界バラ会議推進プロジェクトマネージャー 上田善弘さん
「日本のばらは世界の人にもちゃんと評価してもらえることを確認して皆さんも活動してもらいたいと思っています」
講義では世界各国のバラの専門家14人が登壇しました。
福山ばら会 石井稔会長
「海外でどういうバラの動きをしているのか。それは知識として入ってたらいいと思う。われわれが納得して、後継者に若い人たちに伝えていくことが必要」
福山市の担当者も無事開会し、一安心の様子です。
福山市世界バラ会議推進室 大本貴淑室長
「大会がしっかり始められて、ほっとしています。みなさんが、安心して福山で楽しめるように、もてなしていきたいなと」
午前中の講義が終わると午後からはバラ花壇などを見学する「デイツアー」です。ツアーは5つのコースから選べます。ツアー初日、約40人が訪れたのは、福山市民などが維持管理する地域花壇「ガーデン富谷」です。約200種類550本のバラが咲き誇ります。
ガーデン富谷友の会 小野明人代表
「メンバーと多くの人の努力で、ここの景観に合った、みなさんに愛される花壇ができたと思います」
「友の会」の小野代表が案内します。参加者も興味津々の様子です。
大会参加者
「きょうのおもてなしは素晴らしかったし、ここの庭はとても美しい。たくさんの労力をかけて、このような美しい花壇を造られたことだと思います」
記者
「世界に認められたガーデン富谷ですよ」
ガーデン富谷友の会 小野明人代表
「ちょっと照れくさい。われわれも楽しむ、楽しんでもらえる。その両面でね」
市民たちが育ててきたバラ花壇はバラのプロたちからも称賛されました。
「アンネの日記」アンネ・フランクの父親と出会ったことを機に開館した「ホロコースト記念館」も
次に訪れたのは、ホロコースト記念館です。
ホロコースト記念館 大塚 信理事長
「ローズマインドの満ちあふれている福山にようこそお越し頂きました」
大塚信理事長が「アンネの日記」で知られるアンネ・フランクの父親と偶然出会ったことを機に開館しました。ナチス・ドイツによるユダヤ人への差別と迫害の歴史を伝えています。
記念館の庭に「アンネのバラ」と名付けられたバラが植えられています。
幸千中学校 生徒
「アンネのバラに込められた平和への祈りに共感し、このアンネのバラを接ぎ木し、育て、広める活動をしています」
バラには「平和」への思いも込められていると訴えました。
いよいよ迎えた最終日 次回開催国はインド
世界バラ会議の最終日。次回の2028年の開催国・インドのバラ愛好家は福山の取り組みが参考になったと言います。
インドのバラ連合会員 ディパ・プラカッシュさん
「(私が一番参考にしたいと考えたのは)市民のみなさんや子どもたちの、この大会への関与。色々な関わりを私たちも持ち帰って参考にしたい」
主催団体でもある世界バラ会連合のトップも福山大会を評価しました。
世界バラ会連合 ダイアン・ヴォム・バーグ会長
「参加国から来たメンバーはどれだけ福山がバラを大事にしていて、それを愛や平和や友情の象徴として大事にしているかを伝えてくれると思っています」
福山の食材が並んだディナーを囲み、互いに別れを惜しみます。「大会を記念するばら」が5カ国、38種類の応募の中から発表されました。
病害虫への強さや福山の気候に合うことなどが評価されフランスの企業が作ったバラに決まりました。今後、福山市内のバラ花壇で普及されます。
福山市 枝広直幹 市長
「私は大会を通じて、バラという美しい花が国境を越え、人と人とを結びつけ、平和を希求する力を持っていることを改めて実感しました」
バラについて学びバラを通して世界と交流した福山の7日間は、インドに引き継がれます。