ファッションシーンの第一線で活躍し続ける大先輩、フレッシュな感性を持つセンスのいい同世代のあの人。そんなお洒落賢者たちが“名品”とするアイテムとはなんだろうか。こだわりのセレクトからは、それぞれの嗜好や大切にしているファッション哲学が見えてきた。今回は東京・池尻大橋の美容室&古着屋、UNDER THE SUNスタッフ・谷田誠人さんの“名品”を聞いた。
谷田誠人さん(UNDER THE SUN スタッフ)が選ぶ“名品”4選
Profile/谷田誠人
池尻大橋の美容室と古着屋のUNDER THE SUNにてバイヤーと店頭スタッフとして働く。暮らしの中に潜む心地よさを探究したライフスタイルブランドのReCent Product.を立ち上げ、パロサントなどを展開している。
イギリスの生地屋さんで購入したリメイクジャケット
イギリスへ何度も訪れていた谷田さんが、現地の生地屋さんで偶然見つけたリメイクのシャツジャケット。「シャツなんだけどジャケットで、縫製も雑だからジップが襟の上の部分まで来ちゃってたり。ですが、この柄がすごいカッコよくて、この雑さも扱いづらさも面白くて毎年気がついたら着ちゃっています」(谷田さん)。ふらっと寄ったお店で偶然見つけたというその出会いも大切にしている。
Free Lotti B-Ball T-Shirt[Free Lotti B-Ball T-Shirt]
フランス発のスケートボードメディアがリリースしていたTシャツは、90年代に活躍したプロスケーターのBrian Lottiのアートが落とし込まれたもので、5年ほど愛用している。「フランスに行った際に購入したんですが、僕はBrian Lottiのアートがすごい好きなんです。毎年夏に着るとテンションが上がるアイテムってなかなか出会えないので大切な一着です」(谷田さん)。
B13[Carhartt WIP]
7年くらい前に新品で購入し、穿き込んだペインターパンツ。「本当に穿き潰してだいぶ色落ちしたデニムパンツです。海外に買い付けに行くときにはこれしか穿かないですね。先輩のバイヤーさんが買い付けの際に一着のパンツだけでたくさんお店を回っている姿に憧れて。自分もそれを真似させてもらっているんです。収納力が高くて利便性も高いですし、キレイめなニットを合わせてもバランスがいいんです」(谷田さん)。
古着の半袖シャツ[POLO RALPH LAUREN]
買い付けでシアトルに行った際に出会ったという半袖シャツは、エラー品で刺繍ロゴが逆さ向きに施されたもので、かつキッズ用なのに成人男性が着用できるほどのサイズとなっている。裾をカットし、自身のサイズに直して着用しているという。「このツッコミどころばかりな点も、ありそうでない色みも魅力的で、これも毎年着ている愛用品です」(谷田さん)。
【インタビュー】自分自身で価値を見出せる変化球のようなアイテムたち
「僕が名品と捉えるものは2通りあります。ひとつ目は、繰り返し使えて、毎年手にしたときに同じ気持ちになれるもの。ふたつ目は、旅とか思い出と結び付いているものです。もう出会えないものに価値を見出すのも楽しいんですよ。なので、こうした名品のチョイスになっているんだろうなって。
あと、わかりやすく評価されているものも素敵だと思いますが、僕は自分だけのよさを感じられるような、ちょっとクセのあるアイテムに惹かれます。『あの人っぽいな』って言われそうな服だったり、誰とも被らない変化球的な一着だったり。そんな遊び心のあるアイテムを、直感で選ぶのが好きです」
Photography_SATOSHI OHMURA
Text & Edit_YUKI TOYA
※この記事は2025年smart6月号に掲載した記事を再編集したもので、記載した情報もその時点のものです。