腰痛治療の効果100%を目指して、より楽にリスクの少ない治療を

横綱やサッカー選手の身にも起こった「椎間板ヘルニア」という腰痛。この病気の治療法として『セルゲル法』というものがあるという。日本ではまだ耳慣れないこの「セルゲル法」とはどういった治療法なのか。日本で専門医として取り組まれているILC国際腰痛クリニック東京 簑輪忠明院長に話を聞いた。

ーセルゲル法とはどのような治療法ですか
セルゲル法は、2007年にフランスで始まった先進的な腰痛の治療方法です。細い針で「DiscoGel」という治療物質を椎間板に入れます。局所麻酔で施術ができる上、針を刺した部分にしか傷が残らないため、身体への負担も軽く日帰りで治療できます。
「DiscoGel」は患部に入ると固まり、椎間板の中の傷ついている箇所をコーティングして修復することができます。また、DiscoGelは水分を吸着していくため、椎間板の内部の圧力が下がり、飛び出して痛みの原因になっているヘルニアが中へ引き込まれる作用もあります。


ーセルゲル法を学ぼうと思ったきっかけを教えてください
自分自身が10年ほど前に椎間板ヘルニアの手術を受けました。その際に入院をして仕事ができず迷惑をかけたり嫌な思いをしたのがきっかけになっていると思います。海外の医療に目を向けてみると、日本に入っていない様々な治療があることを知り、このセルゲル法は日本で役に立つと確信できました。

ーセルゲル法のメリットを教えてください
セルゲル法は、外科的治療やレーザー治療ではできなかった椎間板の修復ができるため、椎間板の中身が漏れ出ることやヘルニアの再発を防ぐことができます。
また、全身麻酔と比べて身体への負担が小さいため高齢者でも検討しやすいです。90歳以上の方の治療実績もあります。
さらに、治療は、椎間板1箇所あたり10分前後で、仮に腰の椎間板を全て(5箇所)治療しても1時間以内で終わらせることができます。

ー今後の目標を教えてください
当院の理念は「腰痛治療の効果100%を目指してより楽にリスクの少ない治療を安心・納得して受けていただく」となっています。多くの腰痛患者さんに治療ができ、腰痛患者さんが減っていくことが目標です。現在は東京でしか治療ができないため、全国で治療ができるようにしていきたいと考えています。

医療法人OJ会 ILC国際腰痛クリニック東京 
簑輪 忠明(みのわ ただあき)院長

2009年  日本医科大学医学部 卒業
2009年〜 初期研修医
2011年〜 日本医科大学付属病院
2012年〜 日本医科大学千葉北総病院
2012年〜 日本医科大学付属病院
2013年〜 海老名総合病院
2014年〜 日本医科大学千葉北総病院
2016年〜 博慈会記念総合病院
2018年〜 江東病院
2022年〜 ILC国際腰痛クリニック東京 院長

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