人口減少で生活や地域経済にどのような影響が? 山形県の人口がついに100万人を下回る 今後は今よりも"人"への投資が重要に

人口が減る中で、私たちの生活や地域経済には今後どのような影響があるのでしょうか。

専門家などの話をもとに分野ごとに見ていきます。

県内の人口は1950年の135万7000人をピークに減少し、今回、100万人を下回りました。

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国立社会保障・人口問題研究所の予測では今後も減少傾向は続き、2030年には、およそ95万人。2050年には、およそ71万人と今よりも3割減少することが予測されています。

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しかし人口は全ての世代で一律に減るわけではありません。

75歳以上の人口は2035年ごろまで増え続ける見込みです。

医療や介護の需要が高まる世代のため社会保障の負担が増えることが懸念されています。

また、死亡数が増える一方で、生まれてくる子どもの数は減っていて、その差が年々大きくなっています。

県内の小学校の数をみてみます。

2013年には292校ありましたが、2023年には223校に減りました。学校数は10年間で23.6%減少しています。

学校数の減少は今後も続くとみられています。

■我々の生活にも影響

人口の減少は、我々の生活にも影響を与えます。

経済学を研究する山形大学の溜川教授です。

山形大学 溜川 教授「人口減少していく中で、100万人はある種通過点みたいなもので、そこから急激に税収が減ることもないような気はするんですけれども、その税収もそれなりに減ってくるというところで行政サービスも人口規模に合わせて縮小していくという形になるのかなとは思う」

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税収の減少から、将来、行政サービスのありかたも見直しが求められていくとみられます。

■人口の減少は人の移動も要因に

人口の減少は、亡くなった人と生まれた人の差のほかに、人の移動も要因になっています。

山形県では県内に移り住む人よりも、県外に出る人の数が多い転出超過がつづいています。

県の調査によると、山形県には年間で1万3000人から1万4000人が新たに移り住んでいます。

しかし県外に出る人は年間で1万7000人から1万8000人いるため、毎年3000人から4000人が人の移動だけで減少しています。

山形大学 溜川 教授「山形県は若者が県外に出て行ってしまう。やはり高賃金を求めていってしまうので、その観点からは他の県よりも厳しい」

若者たちが高い賃金を求めて出ていく。こちらは全国の最低賃金の一覧です。

県の最低賃金は全国の中で36位で全国平均と比べても低い水準です。この賃金の低さが若者が魅力を感じにくい要因のひとつとなっています。

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■「人」への投資が重要に

こうした中問われるのは、「限りある労働力をいかにして生産性を高く使うか」という視点です。

そのために溜川教授は、今よりもさらに「人」への投資が重要になると話します。

山形大学 溜川 教授「AIとかICTのデジタルスキルはおそらく生産性を上げていくうえで今後より重要。今後人が減っていくのをカバーする意味でもデジタル的スキルを持つ人材はやはり重要」

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そして人口減少の中で行政サービスやインフラを維持するためには、住宅や商業施設、医療機関などの機能を集約したいわゆる「コンパクトシティ」の仕組みも鍵になってくるといいます。

山形大学 溜川 教授「人が減っても、人口密度は高められるとは思う。人口密度が高ければある程度知識の集約もあり、生産性が上がるという話もあったりもしますので、そういう意味で町づくりである程度ギュッとするような話はやっぱり必要かなとは思います」

■さらに...

さらに、県内市場の縮小に備えて、県外や国外の市場規模の大きなところに農産物を販売する取り組みが一層重要になるということです。

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山形大学 溜川 教授「県外の方、国外の方の人々に売っていくのは世界の人口は増えているので、そこはビジネスチャンスはある。AIとか翻訳技術とかもかなり進歩しているので、国外向けのホームページを作るですとか、そういった形で販路拡大はできようかなと思いますね」

人口減少の中でも豊かに生きるために。これからは豊かな発想で限られた労働力や財源を「どう活かすか」が問われます。

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