5月30日から、静岡県内も含めた中小のスーパーなどを対象とした、備蓄米の随意契約で売り渡される2021年産の“古古古米”、その量は計8万トンです。
(小泉農水相)
「隅々まで、できる限り広く、多くの方に備蓄米が届くように、 そんな思いで新たな随意契約を始めます」
対象は、精米能力があるコメ販売店、または、見込みも含め、年間1000トン以上、1万トン未満のコメの取り扱いがある中小の小売業者となっています。
一方、大手の小売業者向けの随意契約を巡り、 大手コンビニ各社の申請は条件に合致せず、受理されませんでした。これについて、小泉農水相は今後、条件を緩和する可能性を示しました。
(小泉農水相)
「世の中の状況などをみながら、随意契約のかたちは柔軟に変えていくつもりはありますので、よく、そこは状況を見て、柔軟に対応したいと思います。数量は相当、仮にコンビニさんが取るとしたら、相当出てくるはずなので、そこの部分も含めて、よく見ながら対応したいと思います」
“コメの値下がり”の実現に向け、スピード感重視の政策を打ち出す小泉大臣。ただ、気になるのは備蓄米の味。お米マイスターの資格を持つコメ店の店主に話を聞くと…。
(都内の米店 店主)
Q.2021年産を食べたことは?
「ないです」「味に関してはまったくわからないです。政府の倉庫に入っていたものなので、保管状況はいいと思う」
コメのプロですら、“古古古米”を「食べたことがない」と話します。一方、備蓄米の購入については「条件をクリアしている」として、店頭で売っているコメが底をつきそうな状況のため、新米が出るまでのつなぎにしたいといいます。
(都内の米店 店主)
「うちの店で売れるコメがなくなっちゃうと大変なので、なるべく仕入れたい」「できたら、大型スーパーみたいに、私たちにも売ってほしかった」
味に関しての情報が少なく、“古古古米”への不安が広がる備蓄米ですが、果たしてその味は?
29日、農林水産省が開催したのは、メディア向けの試食会。そこで“古古古米”を食べた小泉農水相は…。
(小泉農水相)
「…ちょっと硬いかな。率直に、僕はどれを食べてもおいしくいただけます」「うち(農水省)の職員の中には炊き上がりの炊飯器を開けたときは“少しツンとにおい”が2021年産米は香りが感じたという方もいました」001206「味や品質はどうなのかという指摘があるのも事実なので、そこは、しっかりお伝えした方がいいだろうと思いました」
専門家は、「備蓄米が玄米で保管されていることが鍵を握っている」といいます。
(新潟大学 三ツ井 敏明 特任教授)
「時間がたって、おコメに含まれている油、脂肪分が酸化して(においの原因になる)ヘキサナールができるんですけど。それは、主に表面ですね。玄米の表面に多いんですよね。だから、それを精米して周りを取り除いてやれば、白米にしてやれば、ある程度、それを除けるんですよね」
一方、静岡県内のスーパーも、備蓄米の購入を申請する動きが。
県中部で14店舗を展開するスーパー「田子重」は、30日、初めて2021年産の“古古古米”300トンの購入を申請しました。
(田子重 第二商品部 梅原 郁夫さん)
「お客様が価格の安いおコメを望んでいるので、ぜひ、その思いに応えたいと思って、弊社でも販売したいと思い、申請しました」「申請したばかりで、確約されるとか、いつごろからというのが全然わからない状態なので、そういったことが分かり次第、できるだけ早く、お客様に販売したいと思っています」
店舗では、30日もコメが販売されていましたが、その価格は5キロ3500円から4000円ほど…。品薄な状態も続いているため、この店では“ひと家族あたり1袋限り”の販売としています。
(買い物客)
「備蓄米が販売されるとはいうけれど」「(味は)あまり変わらないといっていますが、まだ、そこに手を付けるのは…というのはあります」「試してみたいとは思いますけどね。何年産のものを買うかはまだわかりませんが」
(買い物客)
Q.(備蓄米が)店舗に並んだら買いますか?
「買います」
Q.今のコメの価格については?
「高すぎます」「もう倍以上ですよね。われわれ年金暮らしなので買えない。“古古米”で上等です」
(買い物客)
「まだ、やはり高いですね」
Q.備蓄米が販売され始めますが買いますか?
「並んでいれば買いたいかな」「(5キロ)3000円ぐらいが一番うれしいですけどね」
県西部で店舗を展開している「遠鉄ストア」は、備蓄米が6月から入荷する予定で、店に届き次第、すぐに販売を開始する予定です。
浜松市に本社がある「マックスバリュ東海」は、親会社の「イオン」を通じて備蓄米を調達する予定で、6月中の販売開始を目指しています。
一方、県中部で店舗を展開している「スーパー富士屋」は、今のところ購入するかどうか「検討中」だということです。その理由について担当者は、「精米をどうするかという問題もある。各地のブランド米などを中心に販売していきたい」と話しています。