「他人軸」といわれて、あなたはどんなことを思い浮かべるでしょうか。

 自己理解の専門会社・ジコリカイ代表取締役の八木仁平氏は、「自分軸=自分の基準で生きている人」に対し、「他人軸=他人の基準、つまり他人の軸で生きてしまっている人」と定義しています。

 つまり、「他人軸」を考える際、「自分軸」と対照させながら考えると特徴が見えてきそうです。

●「他人軸」と「自分軸」・10の違い

 「他人軸」の特徴を実感するために、まずは八木氏の提唱する「自分軸で生きてる人と他人軸で生きてる人の10の違い」を使って、現時点でのあなたの「自分軸」と「他人軸」の状態をチェックしてみましょう。

「自分軸で生きてる人と他人軸で生きてる人の10の違い」
(1)使う言葉
□自分軸:〜したい、〜したくない
□他人軸:〜すべき、〜してはいけない
(2)判断基準
□自分軸:どちらが楽しいか
□他人軸:どちらが正しいか
(3)人間関係
□自分軸:自分と他人を切り分けて考えられる
□他人軸:自分よりも他人がどう思うかということを優先する
(4)自由か不自由か
□自分軸:自分の判断で行動できるので自由
□他人軸:他人が認めていることしか行動できないので不自由
(5)人の判断
□自分軸:そもそも人を判断しない
□他人軸:社会にある既存の基準で人を判断する
(6)根本的な考え方
□自分軸:心中心で生きている
□他人軸:頭中心で生きている
(7)答えの見つけ方
□自分軸:自分の内側で考えて答えを出す
□他人軸:社会にある本やSNSなど外部から答えを探す
(8)仕事の意味
□自分軸:まず自分を満たすために働き「他者貢献」へと繋げる
□他人軸:誰かの期待に応えるために働き「自己犠牲」に苦しむ
(9)やりたいこと探し
□自分軸:「やりたいこと」が思いつく
□他人軸:「やっておくべきこと」しか思いつかない
(10)生き方
□自分軸:自分だけの答えを創っていく「創造」の人生を歩む
□他人軸:既に社会にある答えに合わせる「適合」の人生を歩む

 いかがでしたでしょうか。「自分軸」と「他人軸」の違いや特徴が見えてきたでしょうか。また、現時点での自分の生き方が、「自分軸」と「他人軸」のどちらの特徴が多いかといったことも見えてきたのではないでしょうか。

●自分らしく生きるヒント・「自分軸」を持つ

 自分らしく生きるためには、「他人軸」ではなく「自分軸」を持つことが大切になります。

 なぜなら、「他人軸」ではなく「自分軸」を持つことができれば、社会情勢や他者の意見といった変化の激しい外部環境の影響を安易に受けることが少なくなり、ひいては自分の基準や価値観で判断ができるようになるからです。

 つまり、「他人軸」から「自分軸」へとシフトできた人は、多少のことで揺らいだり振り回されたりしないブレずに安定した一本の軸を自分の人生に持つことになり自分らしく生きやすくなる、といったイメージです。

 なお、「自分軸」は「自己中」と混同されることがありますが、両者の違いは「自分と他人の切り分けができているかどうか」にあると八木氏は述べています。「自分軸」はあくまで、“自分の生き方の軸”です。“自分(自己)の軸が環境の中心と勘違いしている人”=「自己中」な人のように、他人をコントロールする軸(基準)としてはいけません。

 上記でチェックした「10の違い」は、あくまでも“現時点”での結果です。もしも「他人軸」にチェックした項目がありかつ生きづらさを感じているのだとしたら、できる項目から「自分軸」へのシフトを意識し、実行してみてください。

<参考文献・参考サイト>
・『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』(八木仁平著、KADOKAWA)
・『敏感すぎるあなたが7日間で自己肯定感をあげる方法』(根本裕幸著、あさ出版)
・自分軸で生きてる人と他人軸で生きてる人の10の違いとは?
https://www.jimpei.net/entry/jibunjiku10#index_id6
・自分軸で生きたいんですが、それって自己中
https://www.jimpei.net/entry/jibun-jiko