桜の木の近くを通るとつい立ち止まって眺めたくなりますよね。そんな桜の力は人を笑顔にするだけではありません。実は健康と美容に嬉しい効果があるんですよ。

今回は、桜の健康美容効果について、看護師・薬膳師としての知識を活かした記事を得意とする、ライターの薬膳ナースけいこさんに教えてもらいました。

見るだけじゃもったいない!桜の力とは?

桜の花を塩漬けにした桜茶は縁起の良いお席でのお茶として定番ですよね。また、桜の葉の塩漬けは桜餅やおにぎりにまくなどして親しまれています。

桜の花や葉を塩漬けにすると抗酸化作用のあるポリフェノールの一種「クマリン」が生成されます。このクマリンの香りは氣(エネルギー)の流れを良くして気分をリフレッシュさせてくれるんです。お酒を飲みながらのお花見に嬉しい、二日酔い防止効果があるという報告もあるんですよ。

縁起の良い日でなくてもとりたくなりますよね。ですが、連日多食すると肝臓に負担がかかってしまいますので、ほどほどにしましょう。

また、桜の花や葉には、皮膚や目の健康を守るビタミンA、細胞の酸化を抑えて老化を緩やかにするのを助けるビタミンEが含まれています。

実は、薬になる?

実は、桜の樹皮は桜皮(おうひ)と呼ばれる漢方薬の材料になる生薬なんです。肺に力を与えると考えられ、咳、喘息を和らげたり、腸を潤して硬い便の便通を整えたり、解毒作用の用途で使われてきました。

心だけでなく、体の健康にも役立つ植物として古くから愛されてきた歴史があるのですね。

仲間とお花見をする際に、桜の豆知識として披露してみてはいかがでしょうか。

見ると心が穏やかになるのはなぜ?

桜の種類は様々で、花の形や咲き方の違いを楽しむことができますが、多くはピンク色です。色が人の心に与える影響を示す色彩心理学によると、淡いピンクは、心を和ませてリラックスさせる。濃く鮮やかなピンクは気分を高揚させるとされています。

桜の木々が満開になると、癒され、そして明るい気持ちになるのは色彩効果もあってのことかもしれません。

見て、香りを楽しんで、食べて、飲んで…桜の楽しみ方は様々ですが、健康美容の効果を知って楽しむと、得をした気持ちになりますよね。今年は去年よりもたくさん、桜と触れ合って心も体も、そして美容にも良い効果を受け取りましょう。

■執筆/薬膳ナースけいこ…薬膳師/看護師/経絡ヨガ指導者/薬膳茶エバンジェリスト。知って活用、暮らしに溶け込む健康づくりをテーマに情報を発信中。

編集/サンキュ!編集部