片づけようと思っているのに、どうしてもうまくいかない方はいらっしゃいませんか?それはつい溜め込んでしまっているものが原因なのかもしれません。

片づけ名人が家に溜め込まないようにしているものについて、整理収納アドバイザーの中里愛子さんにお聞きしました。

1.補修やお手入れが必要な衣類

ボタンが外れたコート、裾がほつれたスカート、アイロンがけや染み抜きが必要なシャツ…。こういった補修やお手入れが必要な衣類を溜め込んでいませんか?

これらのものを収納してしまうと補修することを忘れてしまい、いざというときに使うことができません。これでは持っていないのと同じです。着る服がないとばかりについ同じ用途の服を買ってむだにものを増やすことになってしまいます。

また、補修することを忘れないように目につく場所に置いておくと、補修するまで出しっぱなしになってしまい、部屋がすっきり片づきません。補修やお手入れが必要になったら溜め込まず、すぐに取り組むようにしましょう。

2.やりかけの趣味

読みかけの本やつくりかけのハンドメイド作品がいくつもありませんか?

好奇心旺盛な方は、読みかけの本が何冊もあったり、編み物の作品をつくっている途中に、ビーズでアクセサリーづくりに取りかかったりなどして「読みかけ」「やりかけ」が多くあります。

やりかけのものはまたあとで続きをしようと思い、出しっぱなしになりがちです。

「やりかけ」を溜め込まず、ひとつずつ片づけるところまで完了させてから、次の趣味に取りかかるようにしましょう。

3.いただきもの

いただいた食品や雑貨をそのまま収納にしまっていませんか?自分の意思とは別に家に取り込まれてしまったものは、自身の生活には「なくても大丈夫なもの」です。食べる習慣がなかったり、趣味でなかったりすると、そのまま溜め込んでしまいがちです。

たとえば、茶葉。普段ペットボトルのお茶を飲んでいる人はわざわざ急須を使うのが面倒で、つい置きっぱなしになり賞味期限を切らしてしまいます。そういったものは、あえてしまわず、すぐに飲める状態にセッティングしておきましょう。

雑貨をいただいたときはすぐに開封し、まずは意識的に使うようにします。生活習慣に馴染まなかったり、使いにくいと感じたのであれば、あなたにとって要らないものです。

所有するかどうかは「使っているかどうか」で判断!

ものを所有するかどうかは「使っているかどうか」で判断することがとても重要です。使っていなくても所有する意味があるものは「備えているもの」です。

「溜め込んでいるもの」は「備えているもの」ではありません。使う予定が不明確でいつまでも家の中に居座り続けてしまうものです。

ものを溜め込まず使っていくには、いつでも使える状態にしたり、使い切る、やりきる意識がとても大切です。

■執筆/中里愛子…介護福祉士として働く中で、多くの人が片づけや掃除に悩んでいることを知り、家事代行会社に転職。その後、2019年に「片付けサポートおうちPLUS」を起業。現在は、整理収納アドバイザーとクリンネストの資格を活かし、片づけサポートのほか、資格認定講師としても活動。

構成/サンキュ!編集部