21日にバドミントンのパリオリンピック代表に内定した青森市浪岡出身の奈良岡功大選手。先日、青森朝日放送の単独取材に答えました。
奈良岡選手が世界のトップレベルとの差を埋めるために意識してきたのが“体作り”でした。
Q.結構長いラリーするじゃないですか。『体作り』というのは体力ですか?
【奈良岡功大選手】
「そうですね、基本的には体力」
「(ラリーが)長くなれば長くなるほど自分のペースになるので、そこにもっていけたらなって思います」
Q.自分のペースになるけど、きついことはきついですよね?
【奈良岡選手】
「めちゃめちゃきついです、めちゃめちゃきついですけど。試合終わった後にけいれんとかしますけど」
「最近はオリンピックもあるので試合数も多くなるので、早めに切れる試合は早めに切れるような練習もしていますね」
Q.オリンピックで連戦を意識した戦い方をしていくということは、その頂点を目指していくということですよね?
【奈良岡選手】
「そう思ってもらえると良いですけど、最初から頂点を目指しちゃうと緊張もしますし、力も入っちゃうので、まず目の前の試合を一個一個頑張っていきたいなと思っています」
ここからはトップアスリートの脳内に中井アナウンサーが迫ります。
Q.トップアスリートに聞きたい話で、いわゆる『ゾーン』と言われる状態ってあるじゃないですか、集中が高まって何でもできる時ってあるじゃないですか、そういうのって経験されたことはありますか?
【奈良岡選手】
「ありますね」
Q.結構ありますか?
【奈良岡選手】
「結構ありますね。基本的に自分から入ることが多いですね」
Q.自分で入れられるんですか?
【奈良岡選手】
「結構集中力を高めて、その1試合は結構疲れちゃうんですけど」
Q.あれ、(自分で)入れるんですね?
【奈良岡選手】
「なんか、入るというか、それに近いというか」
「イメージ的にいうと、自分が1人じゃなくて2人いる感じで、頭の中で考えていて、これが重なった時に『完璧なゾーンだな』って思っていて」
「こっちの自分もいれば、こっちの自分もいて、どっちも良いんですけど、そのスタイルがあるので、重なった時が一番ベストかなって思っていて」
Q.重なっている時は、今重なっているって分かるんですか?
【奈良岡選手】
「重ねにいくというか、どちらかというと、無理やり」
Q.これは僕らじゃ分からない感覚ですね。
【奈良岡選手】
「その時が一回あって、自分からできたことがあって」
Q.例えばオリンピックで決勝までいって、ここ取るしかないって時は、そういう状態に入りたいと?
【奈良岡選手】
「そうですね、1試合使っちゃうときついので、部分部分で使ったりもたまにしていて」
幼少期から現在まで、指導者として一番近くで奈良岡選手を見守る父・浩さんの存在については。
Q.結果的には世界で戦ってオリンピックまでいくというところで、お父さんを超えてきている状況にあるじゃないですか、そこでもお父さんの意見というのが、奈良岡選手にとって結構重要なんですか?
【奈良岡選手】
「そうですね、基本的にアドバイスはスキルとかバドミントンのことは何もいらなくて、自分で考えられるので。あとはメンタルケアっていうのと、会場がどうなっているかとか、風の感じとか、相手が今どういう状況なのか、今自分がどういう状況なのかっていうのを客観的に見てもらう方が大事なので、今はそれをやってもらっていますね」
「試合やっているとこう(視野が狭く)なっちゃうので、ベンチからしっかり見てもらいたいなと」
Q.オリンピックになるとお父さんはベンチに入れますか?
【奈良岡選手】
「いや、どうなんですかね、今のところ、入れないと思いますけど」
Q.(お父さんは)どうされるんですか?
【奈良岡選手】
「たぶん応援席からすごい声が聞こえてくるので、それを聞きながら、やりたいなと思っています」
念願のオリンピック初出場を前に、親子の間ではこんな会話をしてるそうです。
【奈良岡選手】
「自分が言っているのはオリンピックだけじゃないっていうのは話をしていて」
「オリンピックの前にも大会はありますし、自分はまだまだ次のオリンピックもありますし、もしかしたらもう一つ次のオリンピックも出られるかもしれないので、今だけじゃなくて、先を見据えてやりたいって言っていますね」
Q.じゃあ、ぜひ10回オリンピックで優勝を?
【奈良岡選手】
「10回は無理ですね、10回は無理ですね」
(10回見てみたいんですけど)「もうおじいちゃんになっていますね」