2023年の記録的な高水温などの影響を受け、厳しい状況となっている陸奥湾ホタテ。漁業者と意見交換をした青森市の西市長は、今後も必要な対策を講じていくと話しました。

【参加した人】
「なんかみんな四苦八苦している感じで」

青森市の奥内漁港で開かれた意見交換会には、青森市漁協や後潟漁協の漁業者19人が参加しました。

市によりますと、青森市漁協と後潟漁協の生産量は、過去5年間の1月から5月の平均およそ6745トンに対して、2024年はおよそ324トン余りにとどまっています。

さらに、記録的な高水温となった2023年の同時期と比較し、2024年は水深15メートルの地点で1℃上回る17.9℃。平年よりも2.7℃上回る状況です。

【参加した人】
「他の地区に青森市以外の地区に海水温が冷えるまで稚貝を作ってもらっている。青森市が一括で買えるような状況になれば」

水深が低い青森市の漁港は、高水温の影響を受けやすく、多くの参加者が海水温が下がるまで他の地域に移しています。

【青森市 西市長】
「他の地域との融通など、そういったことに対してもっと市側でもスムーズにできるような環境を整えていくお手伝いをしたい」

このような厳しい生育状況に、漁業者は危機感を募らせています。

【後潟漁協 山口隆治組合長】
「湾内3分の1くらい、これから漁業者人口が減るのではないだろうか」

市は、2023年度に引き続き、必要に応じて漁業継続のための支援と生活支援の両方を行っていくとしています。