連日各地で大騒ぎが続くクマの出没。今年3月までの1年間で捕獲されたクマは過去最高の9319頭にのぼる。

【映像】「頭蓋骨が見え…」クマ被害 直後の写真

 環境省は冬眠から覚める時期を前に指定管理鳥獣に追加したことを発表。指定管理鳥獣になったことで、ヒグマ対策を進める道や市町村はニホンジカやイノシシと同じく国から一定の交付金を受け取れるようになるという。

 6ヵ月前、秋田県でクマに襲われ、頭部に重傷を負い耳たぶをかみちぎられた様子を『ABEMA的ニュースショー』に語ってくれた和菓子店「鷹松堂」経営の湊屋啓二さん。あれから半年経ちどうしているのかを改めて取材した。

 以前と違い、血がにじむようにはっきりと残っていた顔の傷跡も傷口がふさがりぱっと見はわからないくらいにまで回復しており、湊屋さんは「かなり傷が目立たなくなったとみんなからは言われてます」と語った。

 しかし「頭がまだ毎日痛みます。頭皮がですね。あと耳も、かみちぎられた耳たぶのほうも痛いんですよ。毎日頭と耳たぶを『痛い』とさすってます。揉んだりさすったりしてます」と明かした。

 今回クマ類が指定管理鳥獣に指定されたことについて尋ねると「ようやく行政も救済策を考えていただきましたから。まあやはり指定になったことで国からそういった予算も当然、捕獲したりですね管理したりする際に国から予算が降りるということで、まあ秋田県としては非常に動きやすくなるのではないかなと思います」と肯定的に受け入れた。

 取材当時は湊屋さんの妻のショックが大きく、お店は閉じたままだった。その後どうなったのかを尋ねると、湊屋さんは「もう開けないですね。何回も(店を)開けて欲しいという話はしたんですけど。ただ、もの(商品)自体はいろいろ道の駅とか何か所かで売ってますから、売上自体にはそんなに大きくは影響してないので、このまま開けないんじゃないかな…」と、体のダメージだけではなく心のダメージも続いていることを告白した。

 また、取材当日に秋田市のイベントに参加したという湊屋さんは「『バター餅売ってください』と依頼がありまして。売っていると『傷大丈夫ですか?』って知らない人とかけっこう声かけられますね。かなりの方に今日は言われました」とも語った。
(『ABEMA的ニュースショー』より)