多様化する痴漢の手口からどう身を守る?加害者をどう減らす?被害者「体が固まってしまう…」専門家と考える“対策最前線”「電車内でスペースがあればしゃがむ」

ABEMA TIMES6/7(土)11:00

 今月1日から警視庁と関東エリアの鉄道会社は「痴漢撲滅キャンペーン」をスタートした。最近では直接手で体を触るだけではなく「匂いを嗅ぐ」「息を吹きかける」「じっと見る」など痴漢の手口も多様化。被害者側も対策は講じるものの、その場で声を上げたり助けを求めることができず、また周囲も救いの手を差し伸べられないケースも多い。「ABEMA Prime」では被害者、痴漢抑止の専門家とともに最新の手口と対策法を検討した。

【映像】専門家が勧める最新の痴漢対策

■痴漢にあって体が硬直「声も出ないが頭の中はぐるぐる」

 高校時代から10回ほど痴漢や盗撮の被害にあったアサミさん。うち3回は通学中の電車内だったという。「すごく混雑する電車で通学していて、特急が駅から駅まで10分ぐらい止まらなかった。周りが全部人になるようなぎゅうぎゅうの満員電車に乗った際に制服のスカートの上からお尻を撫でられ、本当に体が固まってしまった。頭の中ではどうしよう、どうしようと考えていたが何もできず、考えているうちに駅について、人に流されるように降りた経験がある」。他にもドラッグストアで買い物をしている際、棚の下側にある商品を取ろうとかがんだところ、スマホのカメラでスカートの中を撮影され「パッと立ち上がったら(相手が)走って逃げた」こともあった。

 痴漢の被害にあった際には声を上げる、周囲に助けを求めるなどの対策は広く知られるところではあるが、実際に被害にあっている最中はそう簡単に行動はできないものだ。「体はもう本当に動かない。自分の体ではないような感じで固まってしまった。ただ頭の中は動いていて、本当に痴漢なのか当たっているだけなのか、でもこの触り方はやはりおかしいとか。強そうな男性で私より強いから怒られるかもしれないし、冤罪だと言われたら誰も助けてくれないかもしれない。『痴漢です』と言うこと自体、自分自身も恥ずかしくなってしまって、声は出ないが頭はぐるぐる考えて何もできないことがあった」と振り返った。

 痴漢抑止活動センター代表の松永弥生氏は、被害者から数多くの声を聞いている。「痴漢抑止バッチというものを作っているが、この考案者の子は何度も声を上げたけど、誰も助けてくれなかったと言っていた」と、助けを求めたとしても救われなかったケースが多い現状を語る。ただし声を上げることの効果は認めており「警察に相談に行くと、大きな声で『この人、痴漢です!』と相手の手を掴んで言えと指導されるが、そんなに大きな声を出す必要はない。混んでいる電車は静かなので、隣にいる人に聞こえるぐらいのボリュームで『やめてください』『なんですか』と言うのがいい」と勧めていた。

■助けを求めるアプリ、電車内なら「しゃがむ」も有効

 声を上げる以外にも対策はある。松永氏はスマホアプリの利用を提案する。「110番アプリシステムという聴覚障害者向けのものがあるが健常者でも使って構わない。痴漢にあっていると言うのはすごく勇気がいることで、このアプリなら事情があって声が出せない時にも使える。事前登録が必要なので咄嗟の時に使いたければ、前もってダウンロードをして自分のデータを登録する必要がある」。

 また電車内で取れる行動として「しゃがむ」ことも有効なケースがある。「車内で触られている時にスペースがあるなら、一番簡単な逃げ方はその場でしゃがむこと。しゃがんでしまえば触られることも、髪の匂いを嗅がれることもない。周りの人も『どうしたんですか』『体調が悪いんですか』と気にかけてくれやすくなる」。声を出さずに抵抗でき、かつ痴漢が避けたい周囲の視線を集めることもできる。

 被害者を減らすためには、対抗策だけではなく加害者を減らす予防策もセットに考える必要がある。都内を走る電車には防犯カメラの設置が充実しておりJR東日本(新幹線・首都圏在来線)、JR東海(新幹線)、東急電鉄、京王電鉄、多摩モノレール、東京メトロ、都営地下鉄は設置率100%に達している。松永氏は「最近は現行犯でなくても、後から防犯カメラの映像を追いかけて逮捕されることも増えている」と効果を実感する。

 またリディラバ代表の安部敏樹氏は「予防的な環境を作るのが大事」だといい、自ら痴漢加害者を取材した経験を踏まえた根本的な対策を提案する。「加害者は何十年とかけて1人で数千人、数万人とやっている。どうしても痴漢をしてしまう依存症の人がいたが、その人が痴漢をやめられたのは電車に乗るのをやめたから。全部、車で移動すれば触る相手がいなくなる。初犯であっても、1回でも捕まったならピーク時間の電車には乗せない方がいい」。

 またEXIT・兼近大樹も、男性の立場として女性だらけの電車に乗る際は緊張が走るといい「満員電車の怖さがある。ドアが開いた時にギュッと詰まっていて、女性が何人かいた時に、この電車に乗るのをやめようという恐怖は男性側にもある。女性の近くに乗りたいという人はヤバい人。男性用スペースのようなものがあれば助かるし、ヤバい人も炙り出せる」と語っていた。
(『ABEMA Prime』より)
 

関連記事

おすすめ情報

ABEMA TIMESの他の記事も見る

主要なニュース

6/17(火) 6:13更新

社会の主要なニュースをもっと見る