<大相撲五月場所>◇十一日目◇22日◇東京・両国国技館

 序二段の小兵力士がまるで“合気道”のようなはたき込みを決め、体重140キロ超の巨漢力士が思わず声を上げて転がる一幕があった。

【映像】小兵が魅せた“まるで合気道”な妙技

 序二段八十二枚目・朝童子(高砂)が序二段八十七枚目・荒剛丸(式秀)を華麗なはたき込みで下し、4勝目を挙げた。荒剛丸は敗れる際に思わず声を上げ、一瞬の出来事にファンも「なんやいまの」「合気道」とどよめいた。

 朝童子は平成12年(2000年)生まれの24歳。身長171.6センチ・体重87.2キロの小柄な体格だが、ここまで3勝を挙げ勝ち越しに王手をかけていた。十一日目に対戦したのは体重141.5キロの巨漢・荒剛丸。体重差は実に54.3キロにもおよぶ対決となった。

 勝ち越しへの執念か、この日の取組は朝童子の素早い動きが際立った。立ち合い頭を下げて当たった朝童子は、すぐに左四つの体勢へ。組み合ってやや様子をうかがったが次の瞬間、朝童子が「パンパンッ!」と相手の背中を2回はたく華麗なはたき込みを決めて勝利した。一瞬の出来事に、敗れた荒剛丸は「アッ!」と叫びながら前のめりに転がっていった。勝った朝童子は4勝目を挙げ、今場所勝ち越しを決めた。荒剛丸は3敗目を喫した。

 はたき込みを綺麗に決め、体重54.3キロ差対決を見事に制した朝童子に、ABEMAの視聴者も「なんやいまの」「合気道」「動きがいい」と驚きの声を上げていた。(ABEMA/大相撲チャンネル)