<大相撲五月場所>◇十一日目◇22日◇東京・両国国技館

 大関・豊昇龍(立浪)が小結・大の里(二所ノ関)を豪快な下手投げで下し、番付の差を示して7勝目を挙げた。大の里の大きな体が宙を舞うと館内騒然となり、「自分より重いのを軽々とw」「吹っ飛んだ」と驚きの声が上がった。

【映像】大の里が宙を舞った豊昇龍の衝撃的な投げ

 大関の意地を見せた一番だった。初日から2連敗、十日目までを終えて6勝4敗と、厳しい星取りで五月場所終盤戦を迎えている豊昇龍。一方、新小結の大の里は横綱や大関をはじめ上位陣を下して白星を伸ばし、幕内優勝争いのトップを並走する快進撃を続けてきた。

 そんな両者の対決は“予想外”の結末を迎えた。立ち合い鋭く当たった豊昇龍は、大の里に受け止められるも、右四つに組んで下手を引くとその直後、豪快な下手投げを決めてみせた。豊昇龍が力強い投げを打つと身長192センチ・体重181キロの大の里の大きな体は宙を舞い、土俵に叩きつけられるように転がった。大関として新鋭力士の快進撃を止めた豊昇龍は7勝目。大の里は3敗を喫して優勝争いトップから一歩後退した。

 一瞬で決着がつくと館内はどよめき、大きな歓声が上がった。ABEMAで実況を務めた舩山陽司アナウンサーも「大の里が宙に浮きました!」と驚嘆。同じく解説を務めた元前頭・玉飛鳥の熊ヶ谷親方もやはり「うわあ!」と驚きの声を上げると、「これはすごい……すごい投げでしたね」としばし呆然としつつ、VTRを振り返りながら「(豊昇龍は)右で掛け投げ的な感じですね。足を掛けるように跳ね上げての下手投げ」と解説していた。

 偶然にも十一日目の5月22日は豊昇龍の25歳の誕生日。新たな1年へと向けて幸先の良いスタートを切った豊昇龍の豪快な投げに、ファンも「自分より重いのを軽々とw」「吹っ飛んだ」「すごいひっくり返ったな」「美しい下手投げ」「お手本のような投げ」「完璧だわ」「やだかっこいい」と騒然となっていた。

 なお大の里のほか、十一日目の取組では前頭十六枚目・宝富士(伊勢ヶ濱)も3敗に後退。幕内優勝争いは宝富士を下して2敗をキープした前頭十枚目・湘南乃海(高田川)が単独トップに立ち、3敗で大の里や大関・琴櫻(佐渡ヶ嶽)ら計6人の力士が追いかける展開となった。(ABEMA/大相撲チャンネル)