【AFP=時事】パキスタン北部ギルギット・バルティスタン州の当局者は3日、日本人登山家の大西浩さんが、カラコルム山脈にあるスパンティーク峰(7027メートル)から下山中に滑落し、死亡したと明らかにした。

 AFPの取材に応じた現地当局者によると、大西さんは「キャンプ2付近のクレバス」に落ちた。遺体は別の登山者1人とポーターらが収容し、キャンプ1へ運んだという。

 大西さんは先月10日、パキスタン人ポーターを伴って登り始めた日本人登山者の4人のうちの一人だった。

 スパンティーク峰では先月にも、日本人2人が登山中に遭難。うち1人の遺体は収容されたが、悪天候のため捜索は中止され、もう1人は行方不明のままとなっている。

 パキスタンは世界第2位の高さを誇るK2を含め、標高8000メートルを超える世界の14座のうち五つを擁している。

 政府の統計によると、昨年は8900人以上の外国人がスパンティーク峰のあるギルギット・バルティスタン州を訪れた。夏の登山シーズンは6月上旬から8月下旬までとなっている。 【翻訳編集】AFPBB News