和歌山大学教育学部の学生が和歌山県内各地の小規模校に出向き、運動会を控えた学校をサポートしている。参加している学生たちは、新型コロナウイルスの影響で外部の人との関わりが減っている小学生たちとの触れ合いを大切にしている。
 和歌山大が2011年度から実施している取り組み。教員志望の学生に参加を募り、運動会前に人手が不足する小規模校の支援をする。学生にとっては、県内学校の特徴の一つである小規模校や複式学級の現場を体験する機会にもなっている。学生は、運動会の約1週間前から地元の住民宅に宿泊し、現地に滞在する。
 昨年度は新型コロナの影響で中止となったため、今回は2年ぶりの実施。参加する学生は事前の体調チェックや感染予防対策を徹底し現地入りしている。田辺市、みなべ町、日高川町の7小学校が、9月下旬から10月上旬にかけて各1人を受け入れる。
 26日に運動会を予定している田辺市の長野小学校(山田隆司校長、11人)には、教育学部2年の輪玉后祐さん(20)が22日からサポートに入っている。
 初日の午前中には運動会の予行練習があり、競技の準備や片付けのほか、児童が一輪車の演技をする様子を近くで見守ったり、衣装のバンダナを首に巻くのを手伝ったりした。予行練習が終わった後の休憩時間には、児童から「昼休みにドッジボールをしよう」「給食を一緒に食べよう」と、声を掛けられていた。
 山田校長は「子どもたちは新型コロナの影響で人と接する機会が減っているので、学生の存在は良い刺激になる。輪玉さんには、子どもたちとの触れ合いを通して、教員はすてきな職業だと思ってもらえたらうれしい」と話した。
 輪玉さんは田辺市上芳養出身。紀南地方で教員になることを希望している。「子どもたちはみんな仲良く元気。とてもかわいい。コロナ下で、受け入れていただいた学校に感謝している。現場を学ぶ機会をもらえてありがたい」と笑顔を見せた。