和歌山県白浜町の白良浜で25日夜、大々的な告知をしないサプライズ花火イベントがあった。直径約500メートルの2尺玉3発を含む約1万発の花火が上がり、温泉街の夜空を彩った。
 新型コロナウイルスの影響で多くのイベントが中止になる中、地域を元気づけたいという企画。スポーツ関連事業を手掛ける大阪市の企業「ネクストイノベーション」(山本健太社長)や町、和歌山南漁協、町内の観光、商工団体でつくる「コロナに負けるな南紀白浜実行委員会」(委員長=井澗誠町長)が主催した。同社のグループ企業代表秀島正芳氏(38)は9月、町に10万5千枚のマスクを寄付していた。
 花火は白良浜沖の台船や熊野三所神社近くの権現崎から上がった。なるべく「密」の状態を避けるために時間は約30分と短かったが、例年夏の花火イベントよりも打ち上げ数は大幅に多かった。
 気象庁の観測によると、南紀白浜(南紀白浜空港)の気温は午後8時で12・8度。厚手の上着を着ていた見物客も多かったが、圧巻の花火ショーが終わると拍手が起きた。
 井澗町長は「花火のルーツは悪疫退散。コロナに負けないとのメッセージを込めた花火が官民連携で開催できた意義は大きい。町民や観光客に勇気と希望が届けられたのではないか」と話した。