今季終了後のQスクールを受験、来季の米ツアー参戦を狙うことを表明している渋野日向子。9月の「住友生命Vitalityレディス 東海クラシック」から5試合連続でトップ10入り、うち1試合で優勝と調子を上げつつあった。


だが、「NOBUTA GROUP マスターズGC レディース」では初日に今季ワーストとなる「78」を叩くなど予選落ち。Qスクールまであと約1カ月、試合数にして最終戦に出たとしても5試合しか残っていないなかで、この結果はどうだったのか。青木瀬令奈のコーチ兼キャディで、同大会で渋野と同じ組で回った大西翔太氏に聞いてみた。

「まったく問題ありませんよ」と第一声からポジティブな声が。「ちょっとパターが強く出ているな、というときもありましたが、ショットはすごくよかったように感じました。飛距離も出ていますし、キャリーも高さも出ていましたからね」と不安を一蹴する。

渋野のプレーを間近で見るのは今年の「AIG女子オープン」(全英)の練習ラウンド以来。試合でとなればかなりさかのぼる。だからこそ感じるのは大幅なレベルアップだ。

「全体的に技術、体力を裏付けとする大幅な向上を感じました。ウェッジ4本というセッティングも開幕から続けてきて状況に応じてかなり使いこなせるようになってきたように見えます。8月からの2カ月間でもパワーアップしていると目に見えて分かりました。だからそう簡単に壊れるものではありません」

では、どうして「78」と崩れたのか。大西氏は「流れが悪かったですよね」という。「どんな選手でも毎週勝てるわけではありません。なぜならゴルフは生き物だからです。流れがあって、何をやっても難しい日がある」。40歳を超えてなお第一線で戦う大山志保はかつてこう言った。「うまくいかないからこそ、ゴルフは面白い」と。まさにそういった状況ではないか。

逆に言えば、と続ける。「あれだけ初日に苦しんで、流れも悪くて、というなかで、難しいコンディションとなった2日目にあれだけのバーディが奪えた。地力がある証拠ですし、メンタル面もいい状態にあるからだと思います」。99位タイからあと一歩で予選通過が見える位置まで上がった。そういった悔しさを強さに変えるのは渋野の真骨頂ともいえる。

「優勝と隣り合わせのゴルフをしていますよ。Qスクールに向けてという意味でも楽しみしかありません。あと1つは勝てると思いますね」。出場を決めかねている最終戦を入れても残り5試合。また優勝カップを掲げる姿を、そして世界への扉を開く姿に期待したい。

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