米国女子ツアーはタイ決戦を皮切りに、いよいよ2024年シーズンが本格的にスタートする。畑岡奈紗、古江彩佳、渋野日向子らに加え、稲見萌寧、西郷真央、吉田優利も参戦。ますますの盛り上がりが期待されるが、その前に昨年の名勝負を振り返りたい。今回は「バンク・オブ・ホープLPGAマッチプレー」。




優勝が近づいた瞬間だった。古江彩佳は米国女子ツアー唯一のマッチプレー戦で粘り強く“らしい”プレーをし続け、強さを見せつけた。

予選ラウンドは4人グループによる総当たり戦。セリーヌ・ボルヘ(ノルウェー)との初戦はダウンで前半を折り返したが、中盤に巻き返して4&2で勝利。2日目は米通算13勝のステイシー・ルイス(米国)相手に4&2、3日目は「TOTOジャパンクラシック」覇者としても知られるジェマ・ドライバーグ(スコットランド)に3&2で勝利した。

3連勝でグループ1位に立ち、ベスト16に進出。勢いは止まらなかった。決勝トーナメント1回戦はマヤ・スターク(スウェーデン)と対決。獲って獲られての大接戦をモノにして、2&1でベスト8に進出する。

同日の午後に行われた準々決勝は、当時すでにシーズン1勝を挙げ、のちにメジャーの「アムンディ・エビアン選手権」を制するセリーヌ・ビュティエ(フランス)が相手だった。一時は2ダウンと劣勢に立たされたが、16番で初めてのリードを奪うと、17番でビュティエがミスしてコンシード。2&1で競り勝った。

22年大会は決勝戦でジ・ウンヒ(韓国)に3&2で敗れ、惜しくも準優勝に終わった。そのリベンジ達成に一歩ずつ近づいていた。午前中に行われた準決勝ではレオナ・マグワイア(アイルランド)と対戦。一時は2ダウンのリードを許しながらも中盤に逆転し、2&1で白星を挙げた。

劣勢からの逆転は、古江の粘り強さのたまものだ。「すごくタフな相手で、最後まで集中力を切らせない戦いだったけれど、勝てて良かった。大きなミスが最後までなかった」。持ち前の安定感を発揮し、2年連続となる決勝の舞台に乗り込んだ。

相手はタイのパジャレー・アナナルカルン。当時の世界ランキングは古江が18位に対して97位と格下だったが、目の離せないプレーが続いた。序盤から獲っては獲られる展開。そして7番でリードを許すと、後半に入ってからもなかなかその背中を捉えることができず。終盤までペースを奪われて3&1で敗戦。2年連続の準優勝に終わった。

それでもホールアウト後には清々しい表情を浮かべていた。「2年連続で決勝に行けて負けたのはすごく悔しい。ただ相手もすごくいいゴルフをしていたし、やるべきことはできた」と話し、相手のプレーを称賛した。惜敗だったが、予選リーグでの3戦完勝、そして決勝トーナメントでは逆転勝ちをするなど、マッチプレーでの強さを再びアピールしたことは確かだ。

米ツアーメンバーとしての2年目は優勝争いに何度も加わったが未勝利に終わり、22年「トラストゴルフ・スコティッシュ女子オープン」に次ぐ2勝目はお預けとなった。それでもトップ10入りは8回を数え、ポイントランキングは日本勢最上位の10位にランクインした。

今年のマッチプレー戦は、これまでと同じくシャドー・クリークGCを舞台に4月3〜7日の日程で開催。その翌週には今季初の海外メジャー「シェブロン選手権」が控えている。前哨戦で“三度目の正直”に期待したいところだ。


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