<関西オープン 初日◇16日◇名神八日市カントリー倶楽部(滋賀県)◇6869ヤード・パー70>

動画配信サービスYouTubeのチャンネル登録者数が35万人を超えている男子ゴルフ界の人気者・堀川未来夢。今週行われている日本最古のオープン競技「関西オープン」初日を首位と1打差の3アンダー・4位タイとし、第2ラウンドを迎える。


初日は風速5〜6メートルの風が吹き、苦しむ選手が多かった。そんななか、インコースからスタートした堀川はボギーフリーの4バーディを奪いハーフターン。「わりと前半も(風が)吹いていて、読みにくい風がずっと続いていた。難易度は高かったと思います」としながらも風の読みがかみ合い、好スコアで後半へ向かった。

だが、後半は出だしから苦しむことになった。「想像以上の風でグリーンも少し弾くような感じになって、パーオンも難しくなって。後半、風が一番強くなったときにボギーが少し続きました」と難易度トップの1番パー4(494ヤード)、3番と5番でもボギーを喫した。

そこから再びバーディラッシュに転じる。「そのあとにバーディが結構きてくれた。ちょっとラッキーもありましたけど」と6、7、8番で3連続バーディを奪いバウンスバックに成功。最終9番をボギーフィニッシュとしたが、結果は上位発進。その要因はオフにたくさん練習したドライバーショットにあるという。「自分が意図したような球がある程度出てくれるようになってくれた」と練習の成果を発揮した。

堀川のYouTubeでは開催コースの攻略内容などがよく撮影されている。そこで今回の名神八日市カントリー倶楽部(滋賀県)のマネジメントなどを聞いた。まず同コースは「サービスホールと難しいホールが結構分かれている」。チャンスにつけやすいホールはしっかり攻めてバーディを獲りにいき、さらに「ワンオンを狙えるところはしっかり狙って」と、16番(314ヤード)、8番(346ヤード)の短いパー4はガッツリ攻める。

難しいホールでは「ティショットがかなりプレッシャーになる」と“謙虚”に刻むようにしているという。「変にプレッシャーのなかでドライバーを持つのではなくて、プレッシャーがかかるホールはプレッシャーがかからないクラブを持つ。あまり戦わないようにする」。今回の戦略のカギは、無理に攻めずに欲を抑えていくことだ。

第2ラウンドも“謙虚”と“攻め”の使い分けマネジメントでスコアを伸ばしにかかる。2022年の「マイナビABCチャンピオンシップ」以来のツアー5勝目に向けて、好位置で決勝ラウンドに進みたいところだ。

第1ラウンドのリーダーボードを見れば、トップタイには日大の後輩である新村駿、清水大成が並んでいる。国内下部ツアーが主戦場の新村は先週主催者推薦で出場した「For The Players By The Players」で4位タイに入り、その資格で今大会に挑んでいる。今回もトップ10入りを果たせば来週の「〜全英への道〜ミズノオープン」への出場につながる。

先週の最終日に同組で回った堀川は「かなりいいプレーをしていた」と称賛。「でも彼はまだツアーメンバーではないと聞いて、ベスト10で食いつないでいくというのが彼の唯一のチャンスというか、その狭き門をくぐっていくというのはすごいことではあると思う。実力もある選手なのでこれから期待だと思います」と先輩として期待を寄せながらも、後輩の背中を追う準備は整っている。(文・高木彩音)


<ゴルフ情報ALBA Net>