<全米プロゴルフ選手権 2日目◇17日◇バルハラGC(ケンタッキー州)◇7609ヤード・パー71>

メジャー大会の本戦期間中に衝撃が走った。早朝5時ごろには関係者が交通事故に巻き込まれ、死者が出た。その影響でコース近隣は大混乱に陥った。


事故と直接関係ないものの、混乱の中、世界ランキング1位のスコッティ・シェフラー(米国)が警察官の指示に従わなかったという理由で逮捕され、地元警察に収監された。約1時間後に釈放されスタート時間には間に合い、18ホールを完走し、5つスコアを伸ばし優勝戦線に浮上した。

プレー終了後には報道陣の質問に答え、事態を説明。シェフラーは誤解が招いた結果とし、警察官の指示を無視した事実はないとした。「混乱していたし、恐怖も感じて体がずっと震えていた」と、拘束時の心境も語った。

以下、シェフラーの会見の内容。

−まず一言お願いします
まず、事故で亡くなったミルズ氏の家族にお悔やみを伝えたい。どんな気持ちでいるのか想像もできない。とても残念だ

−きょう起こったことを要約するとどんな感じ?
まだよく分かっていない。まだ心臓が揺れている感じ。本当に何が起きたかよく説明できないんだ。独房に入って、そこでウォーミングアップをしていた。プレーできるかも分からない状態だった

−きょうプレーするという決断を下したのは?
今朝のことは誤解が招いたことで、じきに解決すると思っている。逮捕されたあとは、きょうプレーできるのかと心配だったが、戻ってプレーできてよかった

−ファンの反応はどうだった?
ファンは素晴らしかった。いつも以上に応援してもらっていたように感じる。ボクの表情では分からないかもしれないが、ファンにはいつも感謝しているんだ

−スタート後はどれくらいで落ちついた?
数ホールは動揺していた。ボクは特にスタート前のルーティンを大事にするタイプ。ロープの内側でプレーするのが大好きだから、そうなってよかった

−あまり動じない性格だと思うけどどうだった?
とにかくショックだった。体も震えていた。1時間くらいは震えていたと思う。連行されたときの警察官はよくしてくれたし、話し相手にもなってくれた。中で指紋を取られているときには、サンドイッチを食べるかい?と話してくれた警察官もいた。みんなとても優しかった

−コース上でのメンタルは?
体は震えて、ショックで、恐怖を感じていた。コースに来てもそうだった。きょうはチャレンジだった。なんとかメンタルをコントロールして、呼吸を整えようとしていた。みんなからどう受け止められるかも心配だったけど、ファンがいてくれてよかった

−コースに戻ってプレーできないかもしれないと思った?
何度も言うけど、自分に何が起きているか分からず混乱していて、拘束されているところにテレビがあって、それを見たらESPNが流れていて、スタート時間が遅れていることが分かった。手続きもあったけど、もしかしたらプレーできるかもと思った

世界1位の逮捕に大きく揺れた大会2日目。決勝ラウンドがスムーズに進むことを願うばかりだ。


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