全米プロゴルフ選手権でザンダー・シャウフェレ(米国)が初のメジャー優勝を飾り話題をさらった。今回、全米プロゴルフ選手権に出場したトッププロはどんなドライバーモデルを愛用しているのかをチェックしてみると、面白い傾向が分かった。


全米プロゴルフ選手権に出場した主なトッププロの使用ドライバーを調べると、以下の通りとなる。

『PARADYM Ai SMOKE ♦♦♦』ザンダー・シャウフェレ、ジョン・ラーム(スペイン) 
『Qi10』コリン・モリカワ(米国)、スコッティ・シェフラー(米国)、ローリー・マキロイ(北アイルランド)
『Qi10 LS』タイガー・ウッズ(米国)

「ドライバーの最新モデルは大きく分けて以下の5タイプに判別されます」とギアに精通するレッスンプロ、石井良介は語る。つかまりや操作性を軸に分類した一覧表を作ってみたので、参考にしてほしい。
【TYPE1】:直進性とつかまりの良さを兼ね備えた10Kモデル
【TYPE2】:直進性と操作性の高さがハイレベルのバランス重視モデル
【TYPE3】:低スピンの飛びと操作性を兼ね備えたパワーアスリート向き
【TYPE4】:つかまりの良い高弾道ボールで安定して飛ばせる
【TYPE5】:最も多いのはスライサー向きのつかまり重視モデル

全米プロゴルフ選手出場のトッププロ愛用のドライバーを調査すると、主に2タイプに分かれる。
【TYPE2】『Qi10』(モリカワ、シェフラー、マキロイが使用)
【TYPE3】『PARADYM Ai SMOKE ♦♦♦』(シャウフェレ、ラームが使用)、『Qi10 LS』(タイガーが使用)

『Qi10』が属する【TYPE2】は、直進性と操作性を兼ね備える高さがハイレベルのバランス重視型。「スイートエリアの広さと操作性を高いレベルで兼ね備えたバランス重視モデル。初・中級者からトッププロまで幅広いレベルのゴルファーが使えますね」(石井)。一方、『PARADYM Ai SMOKE ♦♦♦』&『Qi10 LS』が属する【TYPE3】は、重心深度が浅く低スピンの飛びと操作性の高さが売りのパワーアスリート向けモデルだ。「浅重心設計でパワーヒッター向きだが右に行きすぎず、つかまりの良を感じられるモデルが多いですね」(石井)。

一度コリン・モリカワは【TYPE1】に属する『Qi10 MAX』を使用したが、重心深度が深く操作性という点が物足りなかったのか、『Qi10』にシーズン途中に変更している。「『Qi10』はとにかくバランスが良い。寛容性、飛距離、操作性が全てハイレベルで、構えやすい形状や爽快感のある打感も申し分ない優等生クラブです」(石井)。

『Qi10 LS』や『PARADYM Ai SMOKE ♦♦♦』は、重心距離が短くヘッドの操作性が高い。弾道のコントロールが容易であるため、パワーヒッターであるシャウフェレやラームが愛用しているのだろう。

現在ドライバーの売り上げランキングでは、ネリー・コルダ(米国)が愛用している『Qi10 MAX』や『G430 MAX』などヘッド重量が重く重心距離が長い、オートマチックに打てる【TYPE1】モデルが市場では売れている。同じやさしさを売りとするモデルに『PARADYM Ai SMOKE MAX』もあるが、【TYPE2】に属しており、売り上げ上位に常に来るのはむしろ異色と言える。

トッププロの愛用ドライバーを調べてみると、やはり一流プロとアマチュアが求める性能は、まったく違うものということが分かる。我々アマチュアも自分の求める弾道やスイング傾向に合ったモデルを選びたいものだ。

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●今年は『MAXモデル』が大ヒットしている。関連記事【世界No.1のネリー・コルダ愛用の『MAXモデル』は、なぜ大ヒットしたのか?】を読めば、あなたに合うモデルが丸わかり‼


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