海外メジャー「全米プロゴルフ選手権」2日目の早朝に起きた世界ランキング1位のスコッティ・シェフラー(米国)の逮捕。ルイビル市警は、そのときに警官が適切な手順を踏んでいたかどうかについて調査を開始したと発表した。


「調査は現在も進行中」とジャクリン・グウィンーヴィラロエル署長が報告。「調査の過程で明らかになった方針違反は、ルイビル市警の規定に従って適切に対処する」とした。ルイビルのクレイグ・グリーンバーグ市長は21日(火)に会見を行い、シェフラーを逮捕したブライアン・ギリス警官がシェフラーとのいさかいが起きている最中に“ボディカム”(身体装着カメラ)のビデオレコーダーを作動させていなかったことについて調査すると話した。

ルイビル市警は警官に「“ボディカム”を着用し、常に作動可能な状態にしていること」を義務づけており、「すべての法執行活動を開始する前に、直ちに録画モードで作動させる」ことが要求されている。

ギリス警官は「シェフラーが警官の指示に従わなかった」とし、さらに「車を加速させて進もうとした」と主張。しかし“ボディカム”を作動させていなかった。グリーンバーグ市長は「なぜ作動させていなかったのか、とても疑問に思っている」と話したが、道路に設置された固定カメラが一連の出来事を録画しており、この市警はこの映像を公開する予定だとした。

シェフラーは現在4つの罪状で起訴されているが、「指示を受けた際に大きな誤解があった」とし、6月3日に行われる予定の罪状認否ではシェフラーの弁護士であるスティーブ・ロミンズ氏が「無罪を主張する」としている。
 
一方で騒動が続くなか、全米プロのTV視聴率が発表された。最終日は、ブルックス・ケプカ(米国)が勝利した昨年大会よりも11%アップし、約500万人が視聴。また逮捕劇のあった17日(金)の第2ラウンドは昨年よりも18%の増加となった。この1年のPGAツアーのTV視聴率は下降しており、4月のメジャー初戦「マスターズ」でシェフラーが2位に4打差をつけて勝利したときの平均視聴率は前年度より20%の下落となっていた。(文・武川玲子=米国在住)


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