40代以降の家計に潜む「もう1つのリスク」って何?

40代以降の家計に潜む「もう1つのリスク」って何?

■子どもに手がかからなくなると……次は親の介護リスクが?
もしも親が倒れて入院したら。あるいは、要介護状態になってしまったら……。若いうちはあまり想像しないことですが、子どもに手がかからなくなってくる40代半ばくらいから、そんな心配ごとが首をもたげてきます。

自分の親が2人、パートナーの親も含めれば4人。兄弟姉妹の数が減る中、「親の老いを支える」ことは他人事ではなくなっています。

子どもに手がかからなくなる時期は、教育費がかかる時期でもあります。住宅ローンがあれば繰上返済もしたいし、老後資金も準備を始めないといけない。妻もパートをするものの、教育費がかかってなかなか家や老後にまで手が回らない。

そんな矛盾に苦しんでいるタイミングで親が倒れたりしたら、ライフプランそのものに影響が出かねません。

■介護はある日突然やってくる?
要介護を発症する原因で多いのは、認知症と脳血管障害です。脳血管障害は、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血などが含まれます。さらに、骨折・転倒という原因もあり、まさしく介護は、「ある日突然」やってくるものでもあるのです。

厚生労働省「平成28年 国民生活基礎調査の概況」によると、介護の担い手は、25.2%が配偶者。次に同居の子で21.8%、介護事業者13%、同居の子の配偶者9.7%、別居の家族等12.2%、という順になっています。パートナーや息子など、男性が介護を担う割合も3割を超えています。

介護を担う年代としては、男女とも60代が最も多くなっています。

同調査によると、介護にかかる時間は、当然、要介護度が高くなるほど多くなりますが、平均でみても、「ほとんど終日」が22.1%、「半日程度」が10.9%です。「ほとんど終日」とは、24時間、夜間も含めての介護を指します。

介護を担うため、仕事を辞める「機会費用」まで考えると、人によっては数千万円のマイナスになることもあるでしょう。パートに出ていた妻が辞めた場合でも、家計への影響は少なくありません。

公的な介護施設もあると考えがちですが、特別養護老人ホームはエリアによっては不足しています。重度の人でもウェイティングとなっている状態です。親に経済的な余力がなければ、兄弟姉妹で親の介護費用をサポートすることになる可能性もあるでしょう。

親が健康でいてくれるのが一番ですが、もしものときにはどうするか。兄弟姉妹で話し合っておくことも必要です。今時は、兄弟姉妹がみんなで少しずつ支える「プロジェクト型」が理想といわれています。

■ゆとりがない中ゆとりを持つ……
親の入院・介護は40代、50代の「潜在的リスク」といえます。経済的な負担を伴う場合(機会費用を含む)や、経済的な負担はなくても時間的な負担がある場合、あるいは両方ともかかる場合があります。

非常に難しいことではあるのですが、家計が厳しくなる中、ある程度の家計のゆとりを持つことが大事になります。住宅ローンや教育で無理をしすぎないこともポイントになりそうです。

豊田 眞弓(マネーガイド)


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