外出自粛により普段の活動量が減り、便秘がちで気づいたらお腹がポッコリ! なんてことになっていませんか。いまそうした悩みや不調が増えているよう。そこで、漢方薬剤師の大久保愛先生が、腸内環境を整え、お腹も気分もスッキリする簡単な方法をお伝えします!

文・大久保愛

【カラダとメンタル整えます 愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 93

外出が減り、便秘や体重増加、筋力低下に悩む人が続出中

最近、運動不足になっていませんか? 通勤、旅行、外食、買い物など外を出歩く機会が大幅に減り、体を動かさずに座って過ごす時間が増えましたよね。意識して運動していた人を除くとここ1年間、運動量が減り足腰が弱くなったり、太りやすくなったり、便秘気味になったり、冷えやすくなったりと筋肉の低下に伴う症状を感じ始めている人も多いのではないでしょうか。

とくにお腹の周りで内臓を支えている腹直筋が弱ってしまうとお腹がポッコリしはじめ便秘になってしまいます。便秘は見た目や苦しさだけではなく、腸内環境が荒れてしまうことで免疫力の低下やメンタルが不安定になってしまったり、肌荒れしてしまったりとさまざまな不調の入り口を開いてしまうことになります。そこで今週は、ポッコリお腹が気になり始めた人のための食薬習慣を紹介していきます。

今週は、腸活をサポートする食薬習慣

ここ1週間の気候は、節分目前ということもあり、春へと向かって前線や低気圧がいくつも通過し、お天気が不安定になりすいようです。気圧の変化や気温の変化が多いときに私たちは自律神経を乱しやすくなります。

人によっては頭痛を感じたり、消化器系の働きが弱ってしまったり、むくみやすくなったり、睡眠の質が低下したりと自律神経系の症状にはさまざまなものがありますよね。それに加えて自粛が続き全国的に運動不足になりやすい環境が続いているので、腹筋が弱り便秘ぎみになりポッコリお腹に対して悩みを抱える人もいるのではないでしょうか。

お腹が張りやすかったり、便秘気味だったりする人は、腸内で悪玉菌が増えているのだと思います。漢方では筋力の低下による便秘を『脾気虚』、便秘でデトックスが必要な状態を『痰湿』がたまっていると表します。そこで今週は、腸の働きを整え『痰湿』を除去し、ポッコリお腹や腸内環境を整える食薬習慣を紹介します。食べると良い食材は、【カレーパウダー×きのこ】です。

食薬ごはん【今週食べるとよい食材:カレーパウダー×きのこ】

どんな料理でも美味しくリメイクできるカレーパウダーと、日照時間の短い冬に不足しがちな栄養素ビタミンDを多く含むきのこ類が、今週おすすめです。きのこをソテーにしてカレーパウダーをあえて、醤油、塩コショウなどで味を整えるだけで完成する簡単メニューです。きのこ類は、しいたけ、エリンギ、えのき、しめじ、マッシュルームなど好きなものを使ってみてくださいね。

カレーパウダー

漢方薬にも使われるターメリック、フェンネル、シナモン、クローブなどのスパイスがたくさん含まれているのがカレーパウダーです。お腹にたまったガスを取り除いてくれたり、消化器系統の働きを促してくれたりします。また、このように『痰湿』の除去だけではなく抗菌作用、抗炎症作用、抗酸化作用なども期待でき風邪シーズンにもおすすめの調味料です。

きのこ

きのこは、食物繊維が豊富なことで有名ですよね。便のカサを増やし、腸の働きを促し『痰湿』を除去する働きがあります。また、他にも代謝に必要なビタミンB群や、免疫の働きや骨をサポートするビタミンDも豊富に含まれています。

長期化する自粛の中、なんとなく不調を感じる機会が増えたとよく耳にします。便秘は一般的な不調ではありますが、複数の不調への入り口にもなっています。便秘薬に頼らなくてもお腹がスッキリする生活習慣を身につけていきましょうね。ほかにも腸活レシピは、『不調がどんどん消えてゆく 食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。

※食薬とは…
漢方医学で人は自然の一部であり、自然の変化は体調に影響を与えると考えられています。気温や湿度、気圧の変化だけではなく、太陽や月の動きまでもが体に影響を与えています。学生の頃、太陽暦や太陰暦を学んだことを覚えていませんか? 一月の日数や季節などは太陽や月の動きから決められていたことはご存知のかたは多いと思います。

月や太陽は、地球との位置により引力が変わり、地球では潮の満ち引きが起こります。地球の約七割が水分と言われていますが、同様に人の体も約七割が水分と言われています。そう考えると、人間も月や太陽の影響を受けることは想像しやすいことだと思います。中国最古の医学書である皇帝内経(こうていだいけい)にも、月が体調に影響を与えることは記されています。

つまり、気温、湿度、気圧、太陽、月の変化とさまざまなものを指標にすることにより、より正確に体調管理をすることができます。この体調管理に食事内容を役立てることを『食薬』と呼びます。

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大久保 愛 先生
漢方薬剤師、国際中医師、国際中医美容師、漢方カウンセラー。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田県出身。昭和大学薬学部生薬学・植物薬品化学研究室卒業。秋田の豊かな自然の中で、薬草や山菜を採りながら暮らす幼少期を過ごし、漢方や食に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び、日本人で初めて国際中医美容師資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、漢方・薬膳をはじめとした医療と美容の専門家として活躍。おうちで食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち」を開発。漢方カウンセラーとして、年間2000人以上の悩みに応えてきた実績を持つ。著書『1週間に1つずつ心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売一ヶ月で七万部突破。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典(KADOKAWA)』、近著に「不調がどんどん消えてゆく 食薬ごはん便利帖(世界文化社)」がある。
公式LINEアカウント@aika

『1週間に一つずつ 心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。

『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)
体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。

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