TEAM NACSの5人とのコラボレーションでananが「君たちはどう生きるか」特集を組んだのは3 年前のこと。それから時は経ち、時代の転換期を迎える中で我々はまた新たに、この問いを投げかけられている。およそ1年の間に、仕事や生活のスタイル、価値観などが大きく変わり、そのことで新しい悩みも生まれてきた。私たちが生きるのに欠かせない本質的(コア)なテーマについてより充実した毎日を送るためにはどうあるべきか、再び考えてみました。

“今”を生きる君たちへ。〜TEAM NACSからのメッセージ

周囲で起こる様々な変化に、正直戸惑っている人は多いはず。激動の現代を生きる読者へ、人生の先輩たちの言葉を送りたい。

人は一人では生きられない。支え合うからこそ、強くなれるもの。――大泉 洋

昨年痛感したのは、僕らの仕事は、スタッフや関係者などがいてくれて初めて成立するものだ、ということ。改めて感謝をしましたし、再開したら、ファンも含め、人のために頑張ろうと思えた。でもたぶんそれは、仕事だけではなく生きるという意味でも同じですよね。不安に苛まれる中でも、周囲への感謝の気持ちを持つことが、己を強くしてくれるのでは、と思います。

生活の変化といえば、ランニングをするようになりました。もともとは全然好きじゃなかったんですけれど、走ってみたらそれが気持ち良くて。煮詰まったら走るって、意外と悪くないですよ。コロナ禍になってどこにも出掛けられなかった時に娘が、「私も走りたい」と言ってきて。今はたまに娘とも走ってます。

難しく考えて遠慮したりしなくていい。自分が好きなことは存分にやろう。――音尾琢真

いま改めて感じているのは、好きなことは存分にやったほうがいいということ。ドラマ『青のSP』で共演した石井正則さんと現場で意気投合したんですが、石井さん、中古のチープなフィルムカメラを収集しているそう。その話をしている時、石井さんが本当に楽しそうで幸せそうで、素敵だなぁと思ったんです。好きなことに没頭する時間って嫌なことも忘れられるし、こんなふうに人を幸せにするんだなって、単純なことに気づかされました。もちろん金銭的な面や現実的に無理なこともあるとは思うけれど、どんな時だって楽しんじゃいけないってことはない。難しく考えないで、自分が幸せだって思うことをしていい。そこから前向きな未来が開ける気がするんですよね。

大変な世の中ではあるけれど生きてるだけでいいじゃん、て思う。――戸次重幸

昨年は2か月間、仕事がなくなるなどコロナ禍の影響も受けたけれど、一番の変化は第2子が生まれたことでした。単純ですが、人数が増えたことで責任感の度合いも増し、もはや「どう生きるか」ではなく、「家族が食うに困らないために生きるのみ」です。素直にそう思える自分が嬉しかったし、家族に迷惑をかけないよう、物を減らしたり、終活も始めました。人はどうしても現状に不満を抱きがちだけど、生きているだけでいいじゃん、って僕は思います。今は大変な世の中ですが、すごく前向きにとらえると、健康な自分が当たり前じゃないと気づける、いい機会になったのかなと。“風邪をひいて健康のありがたみを知る”を、一生心がけていれば、ハッピーだと思うんですよね。

みんながスーパーマンじゃない。弱音を吐いても、逃げてもいいんだ。――安田 顕

僕らも、そして50代、60代、70 代の僕らの先輩たちも、みんな同じようにどこかで今を生きている。だから“君たち”だけではなく“今を生きる僕”から何か言葉を残すとすれば、自分自身を否定しないこと。くよくよしてもいいし、周りに支えられてもいい。辛かったら一人で抱え込まずに、辛いということを誰かに打ち明ければいい。弱音を吐いたり逃げたりすることは、決してカッコ悪いことではないと思います。消極的なメッセージではあるけれど、みんながスーパーマンじゃないからね。そして、誰もが“今”を生きているわけだから、無理をせずに自然に生活していればその社会で必要となるものを取り入れて生きていけるはず。流れに沿っていればいいと思うんですよね。

僕らおじさんが頑張る姿を見て、一歩踏み出す勇気を持ってもらえたら。――森崎博之

今は本当に大変な時代になってしまいましたよね。最初は僕も辛かったし、憂いたりもしましたよ。でも、そうやって下を向いていても状況は良くならない。だんだんと限られたルールの中で、どうやって楽しむのかという方向にシフトしました。その一つが料理をすること。昨年のステイホーム期間中に始めたら、どハマりしまして(笑)。味噌やドレッシングなど、調味料の類から手作りしています。

一方で、なかなか気持ちを切り替えられない人もいるでしょう。そんな時こそエンタメの出番。演劇も打撃を受けましたが、息を吹き返してみんなに力を与える時が今来ていると思うんです。僕らおじさんが頑張る姿を見て、一歩踏み出す勇気を持ってもらえたら嬉しいなって思います。

チームナックス 北海学園大学時代に結成された演劇ユニット。3年ぶりとなる本公演『マスターピース〜傑作を君に〜』は全国11会場を回る。大千穐楽では全国の映画館でのライブ・ビューイングのほか特典映像付きのストリーミング配信も実施。WOWOWオリジナル『がんばれ!TEAM NACS』6/20(日)本放送・配信スタート。

おとお・たくま 1976年3月21日生まれ、北海道旭川市出身。WOWOWのドラマ『華麗なる一族』、映画『るろうに剣心 最終章 The Final』に出演。待機作に映画『孤狼の血 LEVEL2』。

おおいずみ・よう 1973年4月3日生まれ、北海道江別市出身。主演映画『騙し絵の牙』が公開中。2022年NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』では源頼朝を演じる。

とつぎ・しげゆき 1973年11月7日生まれ、北海道札幌市出身。ドラマ『おっさんずラブ‐in the sky‐』や『監察医 朝顔』などに出演。『SONGS』(NHK総合)ではナレーションを担当。

やすだ・けん 1973年12 月8日生まれ、北海道室蘭市出身。放送予定のドラマ『らせんの迷宮〜DNA科学捜査〜』(テレ東)に出演。主演映画『ハザードランプ』が2022年公開予定。

もりさき・ひろゆき 1971年11月14日生まれ、北海道東川町出身。チームナックスのリーダー。北海道を拠点に活動し、HBCの食を見直す番組『あぐり王国北海道NEXT』に出演中。

※『anan』2021年5月19日号より。写真・SASU TEI(W) スタイリスト・九(Yolken) ヘア&メイク・西岡達也 岩下倫之(共にLeinwand) 横山雷志郎 諸橋みゆき(共にYolken) 菊地弥生(ひつじ) 取材、文・保手濱奈美 若山あや 重信 綾 望月リサ

(by anan編集部)