おうち時間が増えて、運動量が減ったけれど食事量はそのままだったり、逆に多くなったりして以前より体がたるんでいませんか。そこで、漢方薬剤師の大久保愛先生が、代謝を上げてダイエットをサポートする方法を教えてくれました!

この1年で太ってしまった体をどうにかしませんか。

【カラダとメンタル整えます 愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 112


夏のように暑い日も増え、寝苦しさを感じる日も増えてきましたね。そして、半袖にスカートなど涼しげな服を選びたくなる日も増えますよね。二の腕や腰回り、足元などが見える服だったり、重ね着でざっくりした服ではなく少しタイトな服を着ることになると気になりだすのが、体型だと思います。

ここ1年以上、大きく生活スタイルを変化せざるを得ない状況となり、動かず自由に食べ続け、体型も大きく変化した人も多いようです。そして、自粛期間が長期化し太り始めた人は、その体型を披露する初めての夏となることでしょう。短期的に結果を出そうと食事制限で痩せてもすぐにリバウンドしてしまうこともあるようです。

そこで、今週は代謝を上げ、ダイエットをサポートする食薬習慣を紹介します。

今週は、下がってしまった代謝をUPしてダイエットを助ける食薬習慣

ここまでステイホームの期間が長期化するとは思っていなかった人が多いと思います。ちょっとダラダラと過ごし太ってしまったとしても、元の生活に戻ったら体も動かすしすぐに痩せるだろうと考えていた人は、ずっと元に戻れないでいるのではないでしょうか。もしくは、少し太っては食事のコントロールで痩せて、再び不摂生でリバウンドを繰り返しているかもしれません。

そして体の構成比率として結果的に脂肪が増え筋肉量が減り、痩せづらい体へとどんどん変化し、基礎代謝が低下し、冷えやすい体へと退化してしまっていたら大変です。

この危機的状況を漢方では『気虚(ききょ)』といいます。良いことが何一つないですよね。そこで、これから薄着になり、たるんだ体をどうにかしたいと考えている人のためのサポートとなれるように『気』を補う食薬を紹介します。今週食べるとよい食材・メニューは、【大根たっぷり豚汁】です。

食薬ごはん【今週食べるとよい食材・メニュー:大根たっぷり豚汁】

いつものお味噌汁に、豚肉、大根、生姜、ネギ、ブラックペッパーをたっぷりいれてみましょう。豚汁の具材に厳密な決まりはありません。豚肉が入っていれば豚汁です。代謝を促す食材をたっぷりいれて体の中からダイエットをサポートしていきましょう。

【豚肉】

豚肉は、タンパク質、ビタミンB群、亜鉛や鉄などのミネラルをバランスよく含み、代謝向上に働く『気』を補う代表的な食材です。以前より冷えやすく疲労感を感じるようになった人は、基礎代謝が低下しているかもしれません。まずは、カロリー制限ではなく、代謝を促す原料を補充し、ダイエットをサポ―トしましょう。また、うまみ成分であるグルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸などを多く含むためスープにして食べるのがおすすめな食材です。

【大根】

ジアスターゼという消化を助ける成分を含んでいるので、エアコンや冷たい飲食物で胃腸の働きが低下していたり、お肉が消化の負担になってしまう人には特におすすめです。また、皮に近い部分に栄養が多いので、皮ごと食べましょう。大根の苦み成分にはストレスを軽減し『気』の巡りを改善する成分も含まれるため、ストレス食いしてしまう人にも良いですね。

美容は、健康の上に成り立ちます。体が冷えやすい、疲れやすい人は、代謝が低く痩せにくいです。ダイエットの結果、体調を崩してしまうような方法はNGです。ダイエットをして、代謝が上がり体は温まり、朝から元気に動けるようになるのが正しいダイエットです。夏に向けて体の中から健康できれいになるように行動しましょう。ほかにも美容のためのレシピは、『不調がどんどん消えてゆく 食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。

※食薬とは…
漢方医学で人は自然の一部であり、自然の変化は体調に影響を与えると考えられています。気温や湿度、気圧の変化だけではなく、太陽や月の動きまでもが体に影響を与えています。学生の頃、太陽暦や太陰暦を学んだことを覚えていませんか? 一月の日数や季節などは太陽や月の動きから決められていたことはご存知のかたは多いと思います。

月や太陽は、地球との位置により引力が変わり、地球では潮の満ち引きが起こります。地球の約七割が水分と言われていますが、同様に人の体も約七割が水分と言われています。そう考えると、人間も月や太陽の影響を受けることは想像しやすいことだと思います。中国最古の医学書である皇帝内経(こうていだいけい)にも、月が体調に影響を与えることは記されています。

つまり、気温、湿度、気圧、太陽、月の変化とさまざまなものを指標にすることにより、より正確に体調管理をすることができます。この体調管理に食事内容を役立てることを『食薬』と呼びます。

Information

大久保 愛 先生
漢方薬剤師、国際中医師、国際中医美容師、漢方カウンセラー。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田県出身。昭和大学薬学部生薬学・植物薬品化学研究室卒業。秋田の豊かな自然の中で、薬草や山菜を採りながら暮らす幼少期を過ごし、漢方や食に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び、日本人で初めて国際中医美容師資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、漢方・薬膳をはじめとした医療と美容の専門家として活躍。おうちで食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち」を開発。漢方カウンセラーとして、年間2000人以上の悩みに応えてきた実績を持つ。著書『1週間に1つずつ心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売一ヶ月で七万部突破。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典(KADOKAWA)』、近著に「不調がどんどん消えてゆく 食薬ごはん便利帖(世界文化社)」がある。
公式LINEアカウント@aika

『1週間に一つずつ 心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。

『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)
体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。

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文・大久保愛