今年4月に2ndミニアルバム『BORDER:CARNIVAL』、7月には日本デビューシングルとなった『BORDER:儚い』をリリースし、新人グループながら世界のチャートを賑わせたENHYPEN(エンハイプン)。第4世代ホットアイコンとして熱い注目を集める彼らの初のスタジオアルバム『DIMENSION : DILEMMA』が遂にヴェールを脱いだ。今回はリリース日に行われたメディアショーケースの模様をレポート!

今回のコンセプトは“ジレンマ”。成長の中で葛藤する等身大の少年の物語。


左からJAKE、JAY、HEESEUNG、JUNGWON、SUNGHOON、NI-KI、SUNOO。 ©BELIFT LAB

【ペンになってもいいですか!?】vol. 144

デビューから2作続いた『BORDER』シリーズで表現したのが、デビュー前の複雑な感情とデビュー後に直面した目新しい世界への率直な感情であったとしたら、今回の『DIMENSION』シリーズでは、もう一つの世界につながった少年たちが「この世界が思ったより複雑で矛盾した、新しい次元(DIMENSION)の世界」であることを悟った後の話が展開される。 少年たちはさまざまな価値が衝突する、超立体的で多次元的な世界に入って初めて自分の欲望を知り、アイデンティティに混乱を感じ始める。

今作『DIMENSION : DILEMMA』について、リーダーのJUNGWONは、
「新しい世界で簡単には選べないジレンマに陥りながらも、立ち止まらずに前に進んでいくという少年たちの物語です。僕たちもデビュー後の世界でENHYPENとしていっそう成長した姿をお見せしたいと思いながらも時には個人の時間が必要であり、もっと多くの方に愛されたいと思いながらも時には人々の視線から自由になりたいという欲求を持つことがありました。このような複合的な感情が今回のアルバムに盛り込まれています」と、メンバー自身が直面したジレンマを打ち明けた。


JUNGWON ©BELIFT LAB


NI-KI デビューしてから全てが新鮮でまだ実感がわかないなかでも、ENHYPENのステージを愛してくれる人々に応えたいと努力している。

SUNGHOON デビュー前後で出てきた悩みやジレンマは、アーティストでありながらも一般人である僕たちにとっては当然な状況。今回のアルバムは、そんな僕たちの気持ちがうまく盛り込まれていると思う。

と、今回もアルバムと通して、彼らの素直な想いが反映された内容が期待できる。


SUNGHOON ©BELIFT LAB


混沌、疾風怒涛と言う青春の激動性を表現したコンセプトは、「激しいスポーツを楽しみながら一緒に泣いて笑う少年たちの感情を表現した「ODYSSEUS」、友達と平凡な日常を過ごす幸せを描いた「CHARYBDIS」、華やかな世界に足を踏み入れたものの、なんとなくなじみのない孤独な感情を感じ取った「SCYLLA」の3つがあります」とSUNOOが説明。

JAYは水中で何度も撮影に挑戦したという「SCYLLA」、SUNGHOONは海を背景にメンバーの自然な姿が収められた「ODYSSEUS」がお気に入りなのだそう。

初のスタジオアルバム『DIMENSION』シリーズの幕を開ける作品のリリースに至ったことが誇らしいというJAKEは「デビューから約1年という時間の中で、僕たちが感じてきた感情や経験をもう少し詳しくお聴かせできるという点でも特別な意味を持ったアルバムだと思います」とコメント。

タイトル曲「Tamed-Dashed」は、ギターとシンセサイザーサウンドが際立つ1980年代感性のニューウェーブジャンルの曲。「欲望に“飼い慣らされるか(Tamed)”欲望から“叩きつけられるか(Dashed)”」選択のジレンマに関する質問に、欲望の矛盾と衝突しながら戸惑いと焦燥感を感じる少年たちの物語で、デビュー以来初の爽やかなコンセプトにも挑戦! 初めて曲を聴いたとき、メンバーたちは今までと異なる雰囲気に驚いたものの、ファンの皆さんに新しい姿を見せることができそうだと期待に胸を膨らませたとか。

その“爽やか”コンセプトを表現するために最も気をつけたのは表情演技。
「表情だけでも爽やかさを感じられるように練習しました。初めはぎこちなかったんですが、ステージを見てくださる方々に楽しんでもらえればという思いで頑張りました」と自信を見せるJUNGWON。

ENHYPENといえばパフォーマンス、パフォーマンスといえばENHYPEN!

激しいシンクロダンスが毎回話題となるENHYPEN。今回のパフォーマンスの見どころを聞かれると、
「一言でいうと“ノンストップ爽やかパフォーマンス”と表現したいですね。ジレンマに陥りながらも前に向かっていく少年たちを表現するのに、ラグビーやアメリカンフットボールなど球技種目をする姿を活用してみました。実際にラグビーボールも使用するので、とてもスポーティでエネルギッシュな雰囲気を感じられると思います」とJAY。


JAY ©BELIFT LAB


ENHYPENのダンスの要、日本人メンバーでもあるNI-KIによるポイントダンス解説も。
ポイント振りつけは、キックオフダンスと扇ぎダンス。「アメフトの試合のキックオフのときの姿が思い浮かぶようなキックオフダンスと、Summerという歌詞に合わせて手で扇ぐような姿を表現してみました」と説明したNI-KIは扇ぎダンスを実際にお披露目!


NI-KI ©BELIFT LAB


JAKEは、オーストラリアの学校でラグビー経験があったのでラグビーボールを使ったパフォーマンスをすると聞いてうれしかったと余裕の笑顔のなか、NI-KIは初めての小道具を使うためミスをしないよう、たくさん練習したそうだ。

爽やかさ全開のMVでは、海を背景に団体でダンスを踊るシーンがポイントというSUNGHOON。JUNGWONは、撮影が終わってから海に入って遊んだ思い出と、MVに出てくるセットがとてもリアルで入り込むことができたというエピソードも公開してくれた。

新コンセプトの魅力を最大限に引き出す布陣とのコラボ!

今回のアルバムにも、デビュー当時から楽曲制作に携わるワンダーキッド(Wonderkid)やパン·シヒョク(“hitman” bang)プロデューサなどHYBE LABELSプロデューサー陣が参加。ビジュアル面でも、多くの広告やブランド、マガジン、プロモーションビデオのスタイリングを務めるビジュアルディレクターのキム・イェヨンが、今回男性アイドルグループを初めて手がけて話題となった。

ENHYPENの中でもファッションセンスに定評のあるJAYは「ビジュアルディレクターのキム・イェヨンさんと初めてお仕事をさせて頂きましたが、とても楽しい時間でした。素晴らしい作品に仕上がってうれしいです。またパン・シヒョクプロデューサーから、タイトル曲の振り付けのコーラス部分は、まるで一人が踊っているようなキレのあるダンスで表現できたらいいと思うと言われたことが一番記憶に残っています」と話した。

またHYBE LABELSの先輩アーティストでもあるTOMORROW X TOGETHERのYEONJUNと、収録曲「Blockbuster feat.YEONJUN of TOMORROW X TOGETHER」でのコラボが実現したことも話題に!

「『Blockbuster feat.YEONJUN of TOMORROW X TOGETHER』は、アクション映画の主人公のように生きていきたいと思う少年の心をポップロックとラップを結合して表現した強烈なエネルギーが感じられる曲なんですが、ありがたいことにラップでYEONJUN先輩が参加してくださいました。とてもワクワクしましたし、本当に光栄でした。YEONJUN先輩ありがとうございます」と、カメラに向かって指ハートをするお茶目なHEESEUNG。SUNGHOONは、JAYと一緒にレコーディング中のYEONJUNを訪ね、その情熱的な姿を見て感動したそう。


HEESEUNG ©BELIFT LAB


そして今回は、JAYの名前が「Interlude : Question」のナレーションアレンジメントのクレジットを飾り、メンバー自身の成長にもつながった。JAKE、HEESEUNGとともに参加したというこの曲に関して、
「トラックと歌詞だけをもらった状態で各自ナレーションの配置やトーン&マナーを決めてプロデューサーにお聞かせしたら、僕のアイデアが採択されて。とてもうれしかったです!」と少し照れながらも、誇らしげなJAY。

“第4世代のホットアイコン”という表現を超える存在を目指したい!

前作『BORDER:CARNIVAL』は米ビルボード200で初チャートイン18位を記錄。2020年1月から2021年現在までにデビューした新人グループで、チャートインしたのは彼らだけという偉業を成し遂げた。7月リリースの日本デビューシングルではオリコンデイリーランキングで7日連続1位、ウィークリーランキングでも首位を獲得。第4世代のホットアイコンと呼ばれる彼らだけに、今回のアルバムにも注目が集まっている。

SUNOOは「今回も韓国の音源チャートで高い順位に上りたいと思いますし、音楽番組でも一位を獲得したいです。前作で地上波の音楽番組で初の1位を頂いて、本当に幸せでうれしかったので、またその気分を味わいたいという欲が少しあります(笑)。でも、何よりENHYPENは曲がよくてステージが上手だという評価をもらえたらもっとうれしいです!」と意気込みを語った。


SUNOO ©BELIFT LAB


その言葉に頷きながら「多くの方々が僕たちを第4世代のホットアイコンと呼んでくださっていますが、もっと成長してそれを超えるK-POPグループの中で最も注目されるグループになることができればうれしいです」とJUNGWON。

JAYも「今まで磨いてきた実力を発揮して、パフォーマンスだけでなくライブでも優れた姿を見せたい」と自信に満ちた表情を見せた。

司会者が「ホット世代の話をしたので暑くなってきましたね。扇ぎダンスで熱を冷ましましょう(笑)!」というと、全員で一斉に扇ぎダンスをするかわいらしい7人。

2021年の残り3か月で成し遂げたいことを聞かれたメンバーは、

JAKE 僕だけでなく全メンバーが同じ答えだと思います。早くENGENE(ファンの総称)の皆さんの前でステージをお見せしたいという想いです。2月にファンミーティングで皆さんに初めてお会いした時のことが、すごくいい記憶として残っているので、早くもう一度会いたいです!

NI-KI 多くの方々の愛と応援のおかげで去年は新人賞四冠を達成することができました。今年も多くの授賞式でご挨拶し、賞をたくさんもらうことができればと思います!


JAKE ©BELIFT LAB


ここで初の「Tamed-Dashed」のパフォーマンスを披露。ダークな世界が繰り広げられていた前シリーズとは異なり、思わず口ずさみたくなるようなリズムに、激しくも軽やかなシンクロダンスはお見事。JAY曰く、“ノンストップ爽やかパフォーマンス”は、話題になること間違いなし!



©BELIFT LAB


次のステップへと進むENHYPENに世界中のメディアも注目。

全力でパフォーマンスを終えた後は質疑応答コーナーへ。世界中のメディアからの質問が寄せられたことに感謝をしながら、改めて今の自分たちの状況を踏まえて真剣に答えてくれた。

6日で60万枚以上の先行注文量(約3週間で91万枚)を記録して、自身最高記録を更新したENHYPEN。そこで、第4世代のホットアイコンと言われることについてのメンバーの考えと今後の活動への覚悟を尋ねられると…。

SUNGHOON 多くのファンの方々のおかげで、このような成果を成し遂げられたと思っています。第4世代のホットアイコンと呼んでくださることについては、恥ずかしながらも、その修飾語が僕たちをもっと頑張ろうと思わせてくれる原動力のような修飾語だと思います。

JUNGWON 今までのように僕たちが経験して感じた感情を、音楽を通じてファンの皆さんに伝え、もっと発展したステージをお見せしようと思っています。そして今回のアルバムを通じては、ENHYPENが本当に第4世代のホットアイコンなんだなと確信を与えたいし、またK-POPグループの中で最も注目されるグループになりたいと思います。

また、『DIMENSION』シリーズを通じて伝えたいメッセージや前作と比べて最も大きく変わった点、成長した点については、メンバーの中でも練習生として最も長い時間を過ごしてきたHEESEUNGが答えた。

HEESEUNG ステージに対する向き合い方や、音楽に対する考えが変わったというのが最も成長した点ではないかと思います。最初はただデビューしたいという思いでいっぱいでしたが、ステージに立つたびにたくさんの方々から愛と応援を頂き、より良い姿をお見せするために努力するようになりました。そして僕たちの曲を聴いて、共感や慰め、喜びを感じたと言って下さる方々のためにも、僕たちの真っ直ぐな想いをたくさん伝えようと努力してきました。

練習生からの脱却、彼らのデビューへのきっかけとなったオーディション番組『I-LAND』。もうすぐ始まる『I-LAND2』の参加者の方々に経験者としてのアドバイスはと問われると、

JAY 今も『I-LAND』の記憶は昨日のことのように覚えています。その当時一緒に参加していた数多くの参加者と一緒に歌手という夢を目指していた時期があったからこそ、今の僕とENHYPENがあるのだと思います。だからこそ、多くの方々にステージを披露する歌手になるという目標、そして初心を忘れないことが何よりも重要だと思います。夢に向かって挑戦しているすべての参加者の皆さん、良い結果を得られますことを願っています! 応援しています!

ここでは、メンバー全員で「ファイティン!!」と力強く叫ぶ姿も。
大変な試練を乗り越えて世界中のファンを虜にした彼らはデビュー後、国内外のチャートで好成績を収めた。このような大衆の反応は、今回のアルバムを準備するうえでどのような影響を与え、どんな意義を持ったのか? という質問には、

NI-KI 世界中の多くの方々のおかげでチャートでも良い成績を成し遂げることができました。それほど僕たちの音楽を聴いてくださる方々が多いということがわかって、もっと自信を持ってより完璧なアルバムをお見せするために努力しました。

SUNOO 実はデビューしてから、スタジオアルバムは頭の中でただ夢見ていたものに過ぎなかったのですが、アルバムを出せるまで成長できたということに意義があると思います。いつものように僕たちの率直な話が盛り込まれてあるので期待してください!

今回は収録曲も増え、その分の時間と努力を費やした意義深い作品になったというJAY。ちなみに、お気に入りの曲は「Just A Little Bit」(HEESEUNG)、「Upper Side Dreamin’」(SUNGHOON)だそう。

ここで質疑応答は終了し、リーダーのJUNGWONが「いつにも増して一生懸命準備しました。より良い姿とステージでENGENEの皆さんと良い思い出を作っていきたいです」と締めくくった。

初のアルバム制作を通して、より自信をつけた姿で成長し戻ってきた7人。
本人たちのアイデアを生かしたストーリー性はそのままに、新たなビジュアルやコンセプトに挑戦し、また新しい魅力をたくさん見せてくれる予感!
彼らの物語はまだ始まったばかり。間もなくデビュー1周年を迎えるENHYPENの今後の活動からも目が離せない!


©BELIFT LAB


ENHYPEN

2020年6月から約3か月間放映された、Mnetの超大型プロジェクトで『I-LAND』の最終メンバーの7人で構成された多国籍ボーイグループ。チーム名の「ENHYPEN」は、記号の「ハイフン」が意味するように、お互いに異なる環境でちがう人生を生きてきた7人の少年が「つながり」、お互いを「発見」し、ともに「成長」するという意味を持つ。また、音楽を通じて人と人、世界と世界をつなぐという抱負も込められている。

©BELIFT LAB

取材、文・本田珠里 写真・BELIFT LAB