『合歡刀削麵館 フーホワンダオシャオミエングワン』の 蕃茄煮牛肉麵。

 日本統治時代の1907年から続くランドマーク的伝統市場「南門市場」が、2019年から続いていた建て替え工事を終え、この10月にソフトオープンを果たした。工事中は別の仮設市場で営業していたテナントが元の場所で営業を再開し、市民の話題になっている。この市場で私が愛してやまないのが、老舗の刀削麺専門店の看板メニュー、トマト煮込みの牛肉麺だ。たっぷりのトマトと軟らかく歯ごたえのある牛肉、卵や野菜を加えたコクのあるスープに、その場で削って茹で上げた歯ごたえ抜群の刀削麺がベストマッチ。トマトの爽やかな酸味が後を引き、スープまで飲み干したくなる。開店前から行列ができる超人気店なので、時間に余裕のある日のブランチにぜひ。

合歡刀削麵館 フーホワンダオシャオミエングワン

台北市中正區羅斯福路一段8號2樓(南門市場) 02−2396−4592 10:30〜18:00 月休 

※この記事は、No. 121 2024年1月号「&Taipei」に掲載されたものです。


台北在住ライター 近藤 弥生子

台北在住の編集・ライター。カルチャー界隈からオードリー・タンまで、生活者目線で取材し続ける。著書に『オードリー・タンの思考 IQよりも大切なこと』(ブックマン社)、『オードリー・タン母の手記「成長戦争」自分、そして世界との和解』(KADOKAWA)がある。