April.16 – April.22, 2021

Saturday Morning

Title.

太陽の真下で
Artist.
Anna Karina 1966年アンナ・カリーナ主演のミュージカル映画『ANNA』のためにセルジュ・ゲンズブールが書いた曲。この映画のアンナは、天真爛漫で時に残酷、でも圧倒的にチャーミングで可愛い。男性ならこんな女性が目の前に現れたら、熱烈に恋をしてしまうか、その魅力に負けて退散するかどちらかね。映画ではこの曲を北フランスのドーヴィルの海岸で歌うのだけれど、“太陽の真下”というのに薄曇りでモノトーンな世界。そしてアンナしか持ちえないあの魅力的な眼差しと真っ赤なスカーフが印象に残る。3年前の来日時に念願叶って共演した時も、彼女は赤いスカーフをしていた。そして同じ眼差しも。それを見た時に思わず心の中で「ANNAだ!」と叫んでしまった。それ以来、私は赤いスカーフをする時いつも彼女を想い出す。
アルバム『Anna』(Bande Originale De La Comédie Musicale)収録。

Sunday Night

Title.
想い出のロックン・ローラー
Artist.
Jane Birkin 1978年リリースのゲンズブール作詞作曲による名曲。「あなたのアイドルたちに私も恋してた」と自分の恋人が愛する60年代の偉大なロックン・ローラーの名前を連呼するラブソング。ジェーン・バーキンのアンニュイで英語訛りのフランス語ヴォーカルが素敵だし、この歌詞に登場するロックン・ローラーは私自身も大好きだから、ノスタルジックな気持ちにさせてくれる曲。「あなたが好きなものを私も愛する」という偏愛的な歌詞はさすがゲンズブール。
ジェーン・バーキンと言えば、永遠のファッション・アイコンの一人。エルメスに彼女の名前のバッグを作らせてしまうほどだが、私はむしろ彼女のシャツの着こなしに憧れる。第3ボタンまで開け、痩せっぽちの薄い胸をセクシーに見せる着こなしは見事。この春は、真っ白なシャツを新調しようと思う。
アルバム『想い出のロックン・ローラー』(原題: Ex Fan Des Sixties)収録。


『&Premium』特別編集
『&Music/土曜の朝と日曜の夜の音楽 Ⅱ 』 好評発売中。

音楽好きの“選曲家”たちが月替わりで登場し、土曜の朝と日曜の夜に聴きたい曲を毎週それぞれ1曲ずつセレクトする人気連載をまとめた「&Music」シリーズの第2弾。 小西康陽、青葉市子、七尾旅人、長田佳子、テイ・トウワ、中嶋朋子……、 23人の選曲家が選んだ、週末を心地よく過ごすための音楽、全200曲。 本書のためだけにまとめた、収録作品のディスクガイド付きです。 詳しくはこちら


ミュージシャン/エッセイスト 野宮 真貴

ピチカート・ファイヴ3代目ヴォーカリストとして、90年代に一世を風靡した「渋谷系」ムーブメントを国内外で巻き起こし、音楽・ファッションアイコンとなる。現在は“渋谷系とそのルーツの名曲を歌い継ぐ”音楽プロジェクト「野宮真貴、渋谷系を歌う。」を行うなど、ソロアーティストとして活動。2020年は還暦イヤーを迎え、音楽、ファッションやヘルス&ビューティーのプロデュース、エッセイストなど多方面で活躍している。 ベストセラー・エッセイ『赤い口紅があればいい』『おしゃれはほどほどでいい』(幻冬舎) ソロベストアルバム『野宮真貴 渋谷系ソングブック』、ピチカート・ファイヴベストアルバム『The Band Of 20th Century: Nippon Columbia Years 1991-2001』が好評発売中。2020年秋に還暦にして初となるモバイルファンクラブ「おしゃれ御殿」をオープンした。