J1鹿島内定MF須藤&MF小川、J2新潟内定FW小見、J3福島内定MF柴がそろって会見

 埼玉県の強豪、昌平高校サッカー部が9日、来季のプロ入りが決まった4選手の合同記者会見を同県北葛飾郡杉戸町の校舎で行った。主将のMF須藤直輝と、攻撃の糸口を作るMF小川優介は、ともにJ1の鹿島、点取り屋の小見洋太はJ2の新潟、中盤で守備の要となる柴圭汰は、J3の福島に内定した(いずれも3年生)。

 須藤は「夢であったプロになることができて嬉しいですし、伝統ある鹿島でプレーできることを誇りに思います。ドリブルからのチャンスメークやゴールで常勝軍団のタイトル獲得に1年目から貢献できるように努力したいです」とプロ入りを喜ぶとともに、高い目標意識の持続を誓った。中学生時代に大宮アルディージャのジュニアユース(現U-15)で主力として活躍していたが、自ら昌平高を進路に選択。1年次から主軸として経験を積み、持ち味であるドリブル、シュートに加え、キープ力や連係、守備力を高めてきた。藤島崇之監督は「プロでは、得点、アシストという数字が求められるポジションをやることになる。海外でプレーしたい夢もあるということで飛躍に期待している」とプロ入り後の成長に期待をかけた。

 小川と小見は、昌平高グラウンドで活動する兄弟チームのFC LAVIDA(ラヴィーダ)の出身。同チームOBのプロ入りは初。小見は「昌平の下部組織のラヴィーダの影響が一番大きい。昌平高では『最後は技術』と教わっていますが、そこにリンクするものを徹底的に植え付けられた」と6年間での成長に自信と感謝を示した。小川は小柄だがキープ力に優れ、中盤のわずかな隙間をドリブルで前進して攻撃のギアを上げる。「大学経由でプロかなと考えていたので、鹿島からオファーと聞いて、びっくりしてフリーズしてしまいました」と望外の機会に驚きを隠せなかった事を明かしたが「このチャンスは、二度とないと思った」と決意。「フィジカルコンタクトの課題解決や、ゴールやアシストいう結果が鹿島で試合に出るなら必要。一つ一つクリアしたい」と新たなステージ向けた意気込みを語った。

 柴は、小針中学校サッカー部の出身。身長162センチと小柄だが、鋭い予測で相手の選択肢を消し去るプレーが特徴だ。「体が小さく、プロでは厳しいと言われることが多くなると思いますが、活躍して、小さい選手に夢や希望を与える選手になりたい」と意気込んだ。

5年連続プロ輩出、藤島監督「一番大切にしているのはトレーニングレベル」

 昌平高は、16年の松本泰志(広島に加入、現・福岡)、針谷岳晃(磐田)が初めてプロ入りして以降、17年に佐相壱明(大宮に加入、現・長野)、18年に原田虹輝(川崎F)、昨季に鎌田大夢(福島)とJリーグへ毎年、選手を送り込んでおり、今季で5年連続。4人同時は過去最多となる。藤島監督は「ありがたいことに(Jクラブに)見ていただける機会は増えている。一番大切にしているのは、トレーニングレベル。サイズ(や身体能力)ではなく、プレーレベルで何ができるか。例えば、この中では小川が一番体が細く、ガチッと奪いに行く部分では課題はありますが、予測と判断でできる。いろいろな可能性を引き出す中で、個の良さを周りに理解してもらえていることが、自分たちの良さになっていると思っています」と充実感をのぞかせた。

 過去に高校総体(インターハイ)で全国4強を2度経験。5年連続でプロ輩出と、チーム成績、選手育成の両面で高い実績を挙げている昌平高は、サッカーが盛んで名門校の多い埼玉県の勢力図を大きく塗り替えている存在だ。藤島監督は「本人たちも自信を持って臨める状況と思うが、注目の中で自分のプレーが発揮できるか、もっと責任を持つ必要もあり、地力が試される」と強まるプレッシャーとの戦いを覚悟しているが、須藤は「選手権は、この高校に来た理由。日本一になって、最高の形で高校サッカーを終えてプロに入れるように、これからの練習に全力で取り組みたい」と変わらず、頂点を見据えた。

 来季のプロ4選手を擁する昌平高の目標は、第99回全国高校サッカー選手権大会の優勝だ。昨季は、全国ベスト8。来季プロ入りする4選手は、いずれも主力として出場しており、昨季の経験を生かして頂点を目指す。埼玉県予選は、11日に開幕。第1シードの昌平高は、24日開催予定の3回戦から出場する。(平野 貴也 / Takaya Hirano)